検索窓
今日:2 hit、昨日:46 hit、合計:396,305 hit

#164 ページ17

私達の間に、重苦しい雰囲気が流れる。





崇裕くんを傷つけるぐらいだったら、流星のキスを拒めば良かった。……それぐらい、できたはずなのに。






紫『 ………………流星に言うとく 』


長い沈黙を静かに破ったのは、崇裕くんだった。固められた拳は少し震えていて、見てられない。






紫『 ……俺はAちゃんが好き。流星なんかに絶対渡さんからな 』


青『 …なら俺も陲舛磴鵑妨世Δ箸 』




流星は立ち上がって、崇裕くんと真正面から向かい合った。



2人の間に見えない火花が散っているような気がして、見ているこっちが不安になる。








青『 陲舛磴鵑防蕕韻悗鵑阿蕕ぁ俺もAが好き。Aのことは誰にも譲らんからな 』


紫『 …………………………………………勝手にせえ 』





吐き出すように言った崇裕くんは、傘立てにあった傘を持ち、玄関のドアを開けて出ていった。



開いたドアから見えた外は、結構な雨が降っていた。……だけどすぐにドアは閉まって、見えなくなる。






「 ………………崇裕くん…!」




追いかけなきゃ。………咄嗟にそう思った私は立ち上がって、ドアノブに手をかけた。




そんな私の腕を掴んできたのは、……… 待って って低い声で言ってきたのは、流星しかいないわけで。








「 ………流星 」


青『 ………………行かんといて。…………………陲舛磴鵑里箸海蹐砲覆鵑、行くな 』


「 ……………お願い流星、今は崇裕くんのところに行かせて 」


青『 …… 』


「 ……………流星!」




少し大きな声で名前を呼ぶと、流星は肩をびくっと震わせた。


私の腕を掴む手に、きゅっと力を入れた流星。……心苦しいけど、今行くべきは、崇裕くんのところだ。






「 ………崇裕くんを傷つけたままは嫌なの…!だからお願い流星、今は崇裕くんのところに行かせて 」



目を合わせてお願いすると、………………流星は諦めたように、腕を掴んでいた手を離してくれた。







「 …………………ごめん 」






流星に一言謝って外に飛び出すと、雨はひどくなっていて。




崇裕くんを探すために駆け出すと、一瞬で身体は濡れてしまった。

#165→←#163



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (326 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1912人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。