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side:淳太
「 …振ったらもっと美味しくなるのかな…… 」
やっと帰りの電車に乗り込むと、Aはそんなことを呟きながらパッケージを見て、やがてペットボトルを上下に振った。
黄『 どう?美味くなった?』
振り終わってカフェオレを1口飲んだAに聞く。
多分?って首を傾げたAに なんやそれ って笑ってまう。
黄『 流星にな、今日の朝聞いてん 』
「 ん?……うん 」
黄『 女の子と遊ぶの最近やめてたのに、昨日はどうしたん?って 』
俺の急な話にやっと追いついてきたんか、Aは小さく頷いて神妙な顔をする。
黄『 流星の過去のことは聞いた?』
「 うん、……大体は 」
Aはすごいな。しげも神ちゃんも流星ものんちゃんも、Aに過去を話してる。
Aに対して こいつなら受け入れてくれる っていう安心感が、なぜか俺らの中であるねん。
黄『 流星がああやって女遊びするきっかけになった子が、一昨日の放課後、流星に会いに来たんやて 』
「 ……なんで急に…?」
黄『 わからへん。……ほんまは流星と一緒にいたい、もう1回私のこと好きになれへん?って詰め寄られたらしい 』
ほんまに都合ええよな って笑うと、Aはなんとも言えん顔をしてスカートをぎゅっと握りしめた。
黄『 それでむしゃくしゃして、適当に連絡取った女と会ったらしい 』
「 …そうだったんだ…… 」
黄『 流星、言ってたで?』
俺の言葉に、Aは俯かせてた顔を上げて なんて?と聞いてくる。
黄『 Aが帰り待ってくれてたのとか、真剣に自分の話聞いてくれたのが嬉しかったって 』
「 ……流星、そんなこと言ってたの…?」
戸惑いを隠すように笑ったAが、なんか可愛らしい。
黄『 うん。…からかうつもりで押し倒したけど、Aには他の女にするみたいなことはできひんかったって 』
「 …… 」
黄『 流星の中で、Aは他の女とは違ってちょっと特別みたいやで。……それが、どういう意味なんかは知らんけど 』
目が合うと、Aは なんか照れるね ってはにかむように笑った。
女であるAを押し倒したにも関わらず手ぇ出されへんかった流星の気持ちは、俺でもなんとなくわかる。
せやけど、俺らの中でなんでこんなにAが特別な存在なんかは、ようわからへん。
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ひなこ - 初めまして!とても面白いです!シゲが出てくる度にドキドキキュンキュンしてます! (2021年8月2日 14時) (レス) id: c6b0eb0aa4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - Yukoさん» コメントありがとうございます〜〜!崇裕くんのことたくさん出しちゃいました!( 笑 ) もうお言葉が嬉しいものばかりでほんとに恐縮です…ありがとうございます…!これからもよろしくお願いします! (2018年5月10日 0時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
Yuko(プロフ) - はじめまして。紫担の裕子です。濱ちゃんが登場してきて、ドキドキしながら読んでいます。更新が待ち遠しくて、たまりません。何度も読み返してキュンキュンしています。応援してます。頑張ってください!乱文失礼しました。 (2018年5月6日 16時) (レス) id: 326d509d03 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - 紫春さん» コメントありがとうございます!え!!担当全く同じですよ!私もにのしげ担!!お仲間ですね!すごい!!!なかなか出会わないので貴重です…!これかもよろしくお願いいたします! (2018年4月30日 0時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
紫春 - いつも更新楽しみにしてます!!!この話が大好きで、毎日更新待ってます!作者さんはちなみにニノと重岡担ですか?私は二人が担当なので同じだとしたらものすごく嬉しいです!これからも楽しみにしています!! (2018年4月29日 6時) (レス) id: 8db4ba7a0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年4月20日 20時