9-16.咄嗟の連携 ページ16
竜巻を避けて走ろうとすると、その先には聖堂山の選手が待ち構えていて進めない。八方塞がりだ。竜巻が発生する場所やタイミングは完全にランダムだが、聖堂山の選手は現状を冷静に見極めて上手く利用している。
「そよかぜステップ！」
天馬くんは竜巻と相手選手とを必殺技で避けて進んだ。雷門は短いパスとドリブルでボールを運んでいる。勢いで速攻することはリスクが高すぎると見た神童先輩の指示だ。
「A！」
飛んできたパスを右足でトラップする。空いている味方選手はいないため、ボールキープに専念することになりそうだ。
正面から相手選手が向かってきている。私のちゃちなフェイントに引っかかってくれるほど甘くはないだろう。なら＿＿
「ジグザグスパーク！」
「ううっ！」
雷に打たれ相手選手が呻き声をあげた。近くにいた別の相手選手をも巻き込み動けなくなったところを、私は突っ切って進んだ。
「いかせない！」
ゴールに近づくと、二人の選手が行く手を阻んでいた。うかうかしていると、先程かわした選手もじきに追いついてくるだろう。
どう突破したものかと考えていると、剣城くんが「A！」と私を呼んだ。だが、この状態だと合体技どころかパスも厳しいのでは。そう思いながら彼の方を見る。
「ボールを上にあげろ！」
剣城くんなら届くはず。私は思い切りボールを蹴り上げた。
「おおっと！？ Aこれはミスキックか！？」
そのボールを追いかけるようにして、剣城くんは地面を蹴った。彼が回転しながら勢いをつけボールを蹴ると、途端にボールが青黒いパワーを纏う。
「バイシクルソード！！」
剣城くんが着地した背後で、大きく膨れ上がったパワーが一直線に相手ゴールへ伸びる。
すると、相手キーパーは辺りに火の粉を散らしながらシュートに向かって脚を伸ばした。何度もボールに向かって蹴りを入れ、シュートの威力を削ごうとしている。
「シュートブレイク！」
だが、それでもシュートの勢いは衰えず、相手キーパーの身体を押しのけて聖堂山のゴールネットに突き刺さった。
「ゴーーーーーール！！ 雷門さっそくとりかえしたーー！！ 剣城のシュートで雷門同点に並びました！ これで試合は振り出しです！！」
剣城くんは落ち着いた様子で私のもとへ歩み寄り、「助かった」と言った。
「剣城くんも、ナイスシュート！」
そう返せば、彼は片方の口角をわずかに上げた。
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
