9-15.竜巻と戯れる ページ15
「早すぎる……」
「小細工を知らないんだ。最初から飛ばしてきたな」
瞬発力、スピード、キック力、バランス、どれにおいても欠点がない。彼の一連の動きは完璧だった。さらに恐ろしいのは、彼はたった一人で攻め上がりシュートを決めたことだ。聖堂山は強豪校と聞いている。彼のような選手があと十人もいるというのか。
「みんな、落ち着いていこう！ 練習通りやれば大丈夫だ！」
天馬くんの声に頷きながらまた自身のポジションに戻る。ホイッスルが鳴ってから本当にあっという間だった。瞬きしている間に抜かれ、追いかけている途中でゴールが決まってしまっていた。あまりにも彼の攻撃が速すぎて、スタジアムの仕掛けさえほとんど動いていない。
圧倒的すぎる。
彼に対して私は何ができるのだろう。彼は一人だったとしても雷門に勝つことができるのではないだろうか。
「大丈夫か」
いつのまにか隣に立っていた剣城くんがたずねてきた。
「うん、だいじょ＿＿」
ほとんど反射で出た言葉を途中で飲み込む。
「……白竜くんが、やっぱり圧倒的だなって思って」
剣城くんはそれでいいと言わんばかりに小さく息を吐き、「そうだな」と頷いた。
「だが負けるわけにはいかない」
続いて雷門ボールで試合再開。ホイッスルが鳴り、ボールは剣城くんから私、私から神童先輩へ渡る。
「神のタクト、ファイアイリュージョン！」
炎がフィールドを走る。それを追いかけるようにして私と剣城くんは敵陣を進んだ。
相手はマンツーマンの形を取った。相手の八番＿＿女性選手だ＿＿にぴったりと守備に付かれてしまい、私は思うように動けなくなってしまった。剣城くんとの合体技を打つのは難しい。
その時、どこからかガコン、という大きな音が響いた。上＿＿天井からだ。見上げると、あの巨大な扇風機のような装置がゆっくりと動き始めていた。
フィールドに旋風が起こる。それは次第に強くなり、竜巻へと姿を変えた。
「嘘でしょ……！」
しかし相手選手たちは驚く様子もなく、ボールを奪おうと果敢に襲いかかってくる。
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
