9-1.悔しさをバネに ページ1
「ツイン！」
「ブースト！」
稲妻と炎がうねる。それはまっすぐゴールへと吸い込まれていったが、前回の試合から進化しているかと聞かれたら、私は答えに困ってしまうだろうと思う。
部活が終わった後の、土曜の午後。私と剣城くんは、河川敷に集まってツインブーストの練習をしていた。
前回の試合、雷門は新雲学園に勝利したものの、ツインブーストは佐田選手の前に敗れた。それがとにかく悔しくて、部活が終わった後も練習し足りない気分だった。剣城くんに目を向けると彼もこちらを見ていたので、昼食もそこそこに私たちは河川敷へと流れついた。
日差しは日に日に強くなる。額から流れる汗が顎を伝って芝生の上に落ちた。
ずっと動きっぱなしで流石に蓄積している疲労に思わず天を仰いだ時、堤防にスポーツカーが停まった。
オープンカーに乗っていたのは、日本少年サッカー協会会長の豪炎寺さんだった。
「準決勝進出おめでとう」
「あ、ありがとう、ございます」
大人と話す時はいつも緊張するが、豪炎寺さんの「日本少年サッカー協会会長」という肩書きで余計に身体が強張ってしまう。
話によると、豪炎寺さんは雷門中に行ってきた帰りらしい。
「ちょっと円堂に用があってな。二人とも、これよければ」そう言って豪炎寺さんはスポーツドリンクを取り出した。
「わっ、ありがとうございます……！」
「円堂から聞いたんだ。二人はたぶん自主練だろうって」
ペットボトル越しのひんやりとした感触が心地いい。気づけばずっと休憩をとっていなかった。
.
「……最近、サッカー部によくお客さんが来るね」
豪炎寺さんが帰ったあと、ずっと頭の片隅で考えていたことを言ってみた。
最近、サッカー部に来客が多い。加えて気になるのは、円堂監督が深刻そうな表情を見せ始めたのもほぼ同時期であることだ。
これがそう珍しいことでないなら剣城くんはそう言うはずだし、そうでないなら剣城くんも何か考えているかもしれないと思ったのだ。
剣城くんは私の言葉に少し目を見開いて、そのあと考えるような表情を見せた。
「……お前もそう思うか？」
「うん……雷門中っていつもこんな？」
「いいや」
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前作はたくさんの評価ありがとうございました。
モチベアップに繋がりますので、よければ今作も下のお星様ぽちっとお願いします〜！
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
