9-11.試合間近 ページ11
「いくぞ」
「うん！」
試合まで時間がなかった。
次の日には私はいつも通り練習に参加した。剣城くんとの合体技を仕上げたかったし、身体をなまらせたくなかったからだ。
合体技はかなりの威力を持つようになったものの、技としては単純だ。このままパワーで押し切る技にしてもいいと思うが、もう少し勢いが欲しいところだった。
「高さを加えるのはどうかな？」
そう言ったのは、シュート練習に付き合ってくれていた信助くんだ。
「二人とも自分のシュートで高く飛ぶでしょ？ あの時の勢いを合体技に加えればいいと思うんだ！」
剣城くんはデスドロップやバイシクルソードなどオーバーヘッドシュートが得意なのだと思う。私のすいせいシュートも、高く飛び上がってシュートを放つ技だ。
「剣城くん、やってみよう」
「ああ」
信助くんがペナルティエリアに戻ったのを確認し、剣城くんはボールを蹴った。ドリブルで助走をつけ、ボールを高く蹴り上げる。それを追いかけるように右足で踏み込むと、私の周りにはたちまち稲妻の白い光が弾けた。身体をねじって勢いをつける。
「せーの！」
タイミングを合わせて二人のパワーを叩き込んだシュートは、急な角度でゴールに向かって突き進んだ。
「ぶっとびパンチ！」
信助くんがコーナーエリア付近から助走をつけてシュートに拳をぶつけたが、それを跳ね除けてボールはゴールネットを揺らした。
尻餅をついた信助くんは、ユニフォームについた髪についた砂埃を払うと「すっごい威力だよー！」とぴょんと飛び跳ねた。
単に同時に二人でボールを蹴るよりも手応えがあった。これなら準決勝でも使えるかも知れない。
準決勝までに少しでも精度を高めるため、三人でその後も練習を続けた。
.
「皆さーん！ 準決勝の相手が決まりましたよー！」
葵ちゃんの掛け声に、各々の場所で練習をしていた部員たちはベンチ前へと集まる。みんなは不安と期待が入り混じったような表情で葵ちゃんの言葉を待っていた。全員が集まったのを確認し、葵ちゃんは口を開いた。
「準決勝の対戦相手は……聖堂山中です！」
部員の間にざわめきが広がる。一年生からは「すっごく強いところだろ！？」と動揺の声も上がっている。
「“選手全員がエースストライカー”と呼ばれるほど、高い攻撃力を持ったチームだ。だからと言って守備が易しいわけじゃない。強敵だな」
神童先輩はそう言いつつも、どこか楽しげだった。
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春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
