3-23.繋ぐ魂 ページ23
「速水先輩、こっちです！」
片手を上げながら声を上げる。こっちにパスしてくれということではない。少しでも相手選手の意識をこちらに向けるためだ。
「さっきからちょこまかと……！」
相手選手の苛立った声が聞こえた。そうなれば、こちらの勝ちだ。
素早いパス回しで剣城くんにボールが渡る。ゴールまではまだ少し距離があるが彼はシュート体勢に入った。
「デス、ドロップ！」
シュートはそのまま相手キーパーのもとへ向かうかと思われたが、黒いオーラを纏ったボールに向かって神童先輩が走ってきていた。
神童先輩はタイミングを見極めながら、強くボールを蹴り込む。
「＿＿フォルテシモ！」
五線譜の上で音符が踊っている。オーケストラがその場に現れたような、そんなハーモニーがグラウンドに響いた。
「シュートチェインだ！」
天馬くんの嬉々とした声と共に、二人のパワーが込められた必殺シュートは帝国のゴールネットを揺らした。
「やったーっ！ 同点だ！」
雷門のゴールで信助くんが飛び上がっているのが見える。
「A、大丈夫？」
「は……はぁっ……うん……」
正直限界が近かった。体力に自信がないが、正確なパス回しにはもっと自信がないのでこの役を引き受けたのだ。もし延長戦に縺れ込んだとしたら、私は出られないだろう。
「あとちょっとだし、頑張るよ」
「うん。絶対逆転しよう！」
竜騎士テディスを発動し攻め上がる相手選手に、魔神ペガサスアークを発動した天馬くんがブロックに入る。
「絶対負けない！ うおおぉーっ！」
力で相手を押し負かした天馬くんが敵陣に切り込む。相手選手が天馬くんに近付けないように、相手選手と天馬くんの間に割って入った。
しかし一筋縄ではいかないのが帝国学園だ。果敢に攻める天馬くんに相手ＤＦが迫る。
「剣城！」
パスを受け取った剣城くんが攻め上がるのを確認し、自分も敵陣に上がる。
「＿＿っ、ぐ」
「う、っ！」
二人分の呻き声に驚いて声のした方を見ると、パスを受け取った剣城くんと、ボールを奪おうとした相手選手が激しくぶつかってフィールドに倒れていた。
転がったボールを慌てて取りに走る。
振り返ると剣城くんはすぐさま立ち上がっていた。審判にも目をやるが、試合が止まる様子はない。
足と足がぶつかったように見えたが大丈夫なのだろうか。
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春間(プロフ) - 桃花さん» コメントありがとうございます。申し訳ありませんが、イベントの参加はすべてお断りしております。 (2020年8月24日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
桃花 - 初めましていつも楽しみにしてますもしこちらも参加可能でしたら来てください｢https://uranai.nosv.org/u.php/event/Therei/｣やり方はそのまま画面に、ペースト、そのまま出て来ると思います。もしダメでしたらお断りしてかまいせん。 (2020年8月24日 19時) (レス) id: 3d7672005c (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - なすびさん» コメントありがとうございます！私もgoが一番好きです。頑張ります！ (2020年8月23日 9時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
なすび(プロフ) - 私イナイレシリーズで一番GOが好きなんですよ！なので、この作品を見たとき発狂してしまいました！帝国学園めっちゃ好きなんですよね…。続きを楽しみにしてます！ (2020年8月23日 7時) (レス) id: c22c2e84dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2020年8月18日 16時
