239 vs パーフェクト・カスケイド [3] ページ9
「光速闘士ロビン！！」
その時、ビッグからも化身が現れた。あの姿は＿ビッグの母親・ロックスターだ！
親は死してなお、子を守ろうとする。その感動的な展開に自然と涙が溢れた。
「ロックスター、天国から見守ってくれてるかな。ビッグはこんなに強くなったよ...」
涙を腕で拭き、目の前で頑張っている二者に向き直った。
「フェイー！！ビッグー！！頑張れーッッ！！！」
声を張り上げて、二人を応援した。その時、ワンダバがミキシマックス・ガンをフェイとビッグに向け、ミキシマックスをした。それは見事に成功した。相性は抜群だ！フェイはミキシトランスした状態で、化身アームドをした。同時使用は初めて見た。ミキシトランスと化身アームドをどちらもした経験から言わせてもらうと、同時使用をしようという考えが思いつかない程、その二つの力の体力の消耗は激しい。その状態を保ち、コントロールするだけでも普通は精一杯だというのに。それをフェイはやってみせたのだ。
なんと、トーブもミキシマックスを果たした。相手はトーチャン。すごい、すごいぞ。良い波が来ている。
ハーフタイムが訪れた。そのタイミングで天馬は弱音を吐いた。
「やっぱり、キャプテンは俺よりも神童先輩の方が...」
「そんなことない。だって、天馬はたっくんに任されて、今そのキャプテンマークを身につけてる。それは天馬を信頼して、託してるってことだよ」
「先輩」
「今、雷門は良い流れになってきてる。きっとなんとかなるって！」
「そーだぜ、天馬くん」
いつの間に。狩屋が天馬の背後から、にゅっと現れた。
「ゴールは信助くんや霧野先輩とちゃんと守ってるからさ」
「狩屋...！」
そして、チームを鼓舞したのは、フェイだった。
「みんな！体力が回復している今しかない！一気に攻めるよ！」
「わかった。いくぞー！！」
天馬が拳を上げ、士気が高まった状態で後半がスタートした。既に圧倒的な得点差をつけられているけど、私たちは決して諦めない。諦めないこと、それが雷門魂なのだから。
しかし、パーフェクト・カスケイドはまだ本気を出してはいなかった。雷門は圧倒され、為す術がなくなってしまう。太陽くんと拓人くんの冷静な状況把握をもってしても、こちらは劣勢となった。そんな厳しい状況の中、予想外の事態が起きた。
「緊急事態だ！戻るぞ！」
「YES」
彼らは突然消え去った。
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年3月4日 12時
