桜前線 6【イナクロ】 (ページ8)

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238　vs パーフェクト・カスケイド [2] ページ8

防戦一方の試合。キャプテンである天馬の指示が上手く回らず、そのカバーを拓人くんがしている。状況が目まぐるしく変わる中、混乱は必至だった。ここは副キャプテンの自分がなんとか天馬を支えなければと思うも、混乱した状況である以上、良い策が生まれなかった。みんなをより統一するため、天馬に声をかけた。

「天馬！ここはたっくんに任せよう！」
「は、はい！」

そんな時、黄名子がフェイに対して叱責する声が聞こえてきた。

「フェイ！なんで全力を出さないやんね！ビッグにあんなこと言ってたけど、フェイ自身は前に進めてるの？」
「えっ...」
「化身アームドだってできるはずなのに、なんでやらないの！？フェイを押さえつけているのはなに！？」
「僕は、僕は＿...」

フェイの表情が沈む。

「嫌いなんだ。自分の化身」
「ウチは好きやんね。光速闘士ロビンは、可愛くて強い化身やんね！」
「黄名子、なんでそのことを＿」
「ビッグだって、精一杯の勇気を振り絞って戦ってる。フェイはそれでいいの！？本当のフェイの力、見せてほしいやんね！」

二人の会話をつい盗み聞きしてしまったけど、フェイって化身出せたんだ。なんで隠してたんだろうと思ったけど、自分の化身が嫌いだったからなんだ。知らなかった。

「見せてよ！フェイの本当の力！」

その時、フェイが高く跳び上がった。

「わかった。見せてやる。僕の本当の力！！」