237 vs パーフェクト・カスケイド [1] ページ7
前回戦った経験値もあり、私たちはパーフェクト・カスケイドの動きについていけるようになっていた。司令塔の拓人くんが皆に指示を出す。
「ミキシマックスでいくぞ！」
「おう！」
拓人くんの指示は安心感がある。彼にはついていきたいと思われるカリスマ性があった。
「ミキシトランス、信長！」
「ミキシトランス、沖田！」
「ミキシトランス、アインシュタイン！」
「ミキシトランス、孔明！」
「ミキシトランス、坂本龍馬！」
「ミキシトランス、ジャンヌ！」
「ミキシトランス、劉備！」
「ミキシトランス、ティラノ！」
それに対し、レイ・ルクは化身を出した。
「人工化身 プラズマシャドウ」
「人工化身！？」
「これは化身ではない。プラズマシャドウだ」
「な、...」
一体何を言っているのかわからない。そのプラズマシャドウが何かを説明してほしい。カオスな状況の中、トーブが大活躍した。人並み外れた能力をもつ相手に対しては、人並み能力外れた能力をもつ者が対抗するのが一番というわけだ。そういった意味では、ミキシマックスした私たちも人を超えているのかもしれない。
その時、突如恐竜が乱入してきた。まさか、と思って上を見ると、黄色い波動を出すスフィアデバイスがあった。やはりマインドコントロールによる現象か。
「サッカーどころじゃないぜよ！」
全くもってその通りだ。無茶苦茶だ。身の危険が迫る中、まともにプレーできる訳がない。そんな混乱の中、誰よりも先に立ち上がったのは天馬だった。
「まずは恐竜たちの洗脳を解くんだ！」
たしかに。ロックスターの時も、恐竜にボールを当てることで洗脳を解いたのだった。そうすればいいのか。天馬の行動で気づいた拓人くんは皆に指示を出した。
「みんな、恐竜に化身を当てろ！だが、無理はするな！安全を優先しながらでいい！」
ミキシトランスしているメンバーが主体となって、無事に恐竜を洗脳から解いた。しかし、体力の消耗が激しい。疲れ果てて限界に達したメンバーが数名現れた。
「僕のデュプリで、...っう、」
「フェイ。無理はしないで」
「ごめん...」
こんなに弱気なフェイを見るのは初めてだ。今まではポジティブ全開だったというのに。その時、驚くことに不足した枠を埋めたのは恐竜のトロオドンたちだった。
「トロオドン！協力してくれるの？」
トロオドン数体は空高く鳴き、器用にサッカーをやってみせた。そんな中、トリケラトプスのデスホーンがフェイの方へ一直線に迫る。
「フェイ！」
デスホーンの前に立ちはだかり、フェイを守ったのは、ビッグだった。
「ビーッ！！！」
238 vs パーフェクト・カスケイド [2]→←236 トーブの正体
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：充滞 | 作成日時：2024年3月4日 12時
