桜前線 6【イナクロ】 (ページ45)

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雷門中からの帰り道。河川敷でサッカーをする少年たちを見て、サッカーが戻ったことを実感する。サッカーは無事に取り戻せたんだ。拓人くんと時空の旅をともに語り合い、帰路を進んだ。

「サッカーを守ろうとしたら、未来の戦争に参加することになるなんてね」
「思い返せば、俺たちはすごいことをやってきたんだな」

最初はサッカーが失われた世界で、天馬と二人で動いたんだっけ。インタラプトに介入できないために見逃された私と、サッカーへの強い想いで襲撃を跳ね返した天馬。そして、フェイやワンダバが加わり、徐々に仲間が増えていって、共に時空を旅した。長かったようで、短かったな。

「そういえば、もうすぐ例の大会が始まる頃だな」
「大会？」
「フットボールフロンティアインターナショナル。通称FFIと呼ばれる。今回から女子も出場可だそうだ」
「インターナショナルってことは、国際的な大会なの？」
「ああ。世界大会だ」
「世界大会！？」

話を聞くと、これから代表選考に入る段階だという。もしかしたら私も出れる可能性はあるのかな。拓人くんは確実に選ばれそうだけど。

「日本代表かあ。どんなメンバーが選ばれるんだろうね」
「楽しみだな。お互い選ばれるといいな」
「そうだね」

日本一、未来一、そして今度は世界一だ！