桜前線 6【イナクロ】 (ページ33)

今日:11 hit、昨日:31 hit、合計:1,619 hit

263　二回戦を終えてページ33

「アルファ、ガンマ、ベータ。勝てたのはお前たちのお陰だ。ありがとう」

試合後、拓人くんに感謝された彼らは満更でもない顔をしていた。私はエイナムから声をかけられた。

「礼を言う。お前の采配が試合の流れを変えた。私は...お前を誤解していたのかもしれない。悪かったな」
「こちらこそ。今日は一緒に戦ってくれてありがとう」

今回の戦いはエルドラドメンバーと心を通わせるきっかけとなった。次の戦いに備えて待機する中、拓人くんは考えを巡らせた。

「今回の試合、フェイは出てこなかったな」
「そうだね。きっと三回戦に出てくると思う。...そういえば、円堂監督のクロノストーンはまだフェーダが持っているのかな」

そう話した時、アルノ博士が現れた。

「おそらくクロノストーンはまだ奴らの手にあるじゃろう」
「持っておく価値があるということですか？」
「その通り！クロノストーンは魂の力を増幅させる。強い魂の力は他の魂の力を引き寄せるのじゃ。君たちが今まで格の高いオーラを手に入れられたのも、マスターDのクロノストーンの影響が大きい。フェーダもまた、円堂守のクロノストーンを利用し、強い力を手に入れようとしているのじゃ」
「なるほど...」
「俺たちは負ける訳にはいかない。天馬、次の試合頼んだぞ」
「はい！」

明日は三回戦だ。次の試合ですべてが決まる。