245 エルドラド本部 ページ15
「いったー！！！」
床にドサドサっと倒れ込む一同。人の上に人が乗り続ける謎の状況。ここはどこだろう。薄暗い場所だ。さらに、三国先輩たち待機組もこの場に現れる始末。
「諸君、ようこそエルドラドへ」
「！？」
「ここは君たちの時代から約200年後の未来都市・セントエルダにあるエルドラドの本部だ。そして、この方が最高意思決定機関統合議会エルドラドのトウドウ議長だ」
「ここへ来てもらったのは話し合うためだ」
彼はある映像を私たちに見せた。トウドウ議長曰く、現代のサッカー禁止令は解かれたという。サッカーが戻ってきたという訳だ。その話が本当ならば、私たちはようやく目的を達成したことになる。
「君たちはこれより我々に協力してもらいたい。エルドラドがSSCと戦っているのは知っているな？君たちも我々と共に戦ってもらう」
「誰がお前たちなんかと協力するか！」
「するさ」
「！？」
「奴らの手には円堂守が閉じ込められたクロノストーンがある。彼を救うためにも、奴らを倒さなくてはならないのだ」
霧野くんがエルドラドを悪だと主張した時、トウドウ議長は自らの組織を正義だと言った。
「我々は世界を救うためにサッカーを消去しようとしたのだ」
彼は語った。進化した遺伝子・SSC遺伝子をもつ子供達がSSCであること。その頭脳と肉体は恐るべきレベルに達していること。テレパシーや念動力など普通の人間では持ち得ない能力をもつ者もいること。彼らは今までひっそりと暮らしていたが、ある日エルドラドに宣戦布告してきたこと。彼らのうちにある破壊のオーラをアンプルに込めて発射する武器を使い、エルドラドを襲撃してきたこと。エルドラドは対抗措置を取ったが、サッカーを消去することでしか彼らを倒すことができないと判断したこと。
「先日、フェーダはラグナロクを提案してきた。彼らは戦争をサッカーの試合に見立てている」
代理戦争か。戦国時代で織田軍として代理戦争をしたことはあるけど、今度は規模が違う。未来の人類をかけた戦いだ。
「フェーダは自分たちの存在を認めさせたいのだ。そして、彼らには時間がない。SSCは強大な力をもつ代わりに、寿命が極めて短いのだ」
「大半は20歳になるまでに寿命を迎える」
そして、トウドウ議長は言った。
「彼らばかりが優れているのではないと知らしめることができたならば、彼らの考えを変えさせることができる。そのために、君たちにはエルドラドのメンバーとしてラグナロクで戦ってもらう」
246 混成チーム→←244 vs パーフェクト・カスケイド
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年3月4日 12時
