桜前線 4【イナクロ】 (ページ48)

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181　vs プロトコル・オメガ2.0 ページ48

「まさか実力行使で打開するとは。驚いたよ」
「サッカー記念博物館の環境を活かせたな」
「うん！」

現代に戻ると、早速天馬の家に集まって本を開いた。中から出てきたのは、読めない文字で書かれた一冊のノート。思っていた暗号とは違ったけど、これもたしかに暗号だ。その暗号の字が円堂大介のものだとわかると、話はトントン拍子に進んだ。豪炎寺さんから話を聞きつけた鬼道コーチも合流し、アーティファクトのノートの示す座標へタイムジャンプした。

ここはトンガットル共和国という国らしい。鬼道コーチが円堂大介に会いに行ったものの、内容を教えてもらうことはできなかった。ノートの内容がわからずに詰んだ。そんな中、プロトコル・オメガ2.0が襲撃してきた。突発的に試合が始まり、2点奪われてしまった。すると、円堂大介本人が現れ、監督をすると言い出した。大介曰く、勝利への道は3Dであるらしい。

3D...
普通に考えたら、「立体」、「3次元」。
Dが大介なら、「3人の大介」という意味の可能性もある。
空の空間を自由に使えということだろうか。

「"想定外"の要素...」

拓人くんが何かに気付いたと同時に、鬼道コーチが皆に広く伝えた。

「みんな！バラバラの点を繋げ！フィールド上のすべての空間を繋ぐんだ！」

ボールは天馬の元に渡る。現状、唯一化身アームドできる天馬だけが勝利の希望だった。緊張感から解かれた雷門は勢いづき、試合に勝利した。どうやら3Dとは普通の3Dの意味だったらしい。

「おいそこのトンガリ！どうにもならないなら、化身を食ってしまえ！」

その言葉をきっかけに、剣城は天馬に続いて化身アームドを成功させた。

(剣城も化身アームドを...！)

化身を食う。食うってなんだろう。食べる。化身を食べる？化身って味するのかな。剣城はどうやって成功させたんだろう。化身を食べたから成功したのか？

「化身を食べる...」

試合時間は容赦無く経過する。ゴーストミキシマックスにより相手チームの勢いが加速していく中、私は化身アームドに気を取られていた。

「残花シエラザード！アームド！」

しかし失敗。
残花シエラザードを食べる。食べる...食べる........。振り向いても、背中が動くので化身は一向に食べられない。もしかして、物理的に食べるんじゃなくて、なにかの比喩？取り込むってこと？化身を取り込む？

プロトコル・オメガ2.0に吹っ飛ばされながら、永遠と考え続けた。