145 11年前へタイムジャンプ！ ページ12
「アーティファクト、セット完了！」
「二人とも、安全のためにシートベルトしてね」
「わかった」「うん！」
00;00;00;00
「ワームホール周期確認！タイムルート検出開始！座標軸照合完了！タイムジャンプ5秒前！4,3,2,1,タイムジャーンプ！」
ワクワク、ドキドキ。これからワープするのか。すごい瞬間に立ち会っているな。窓からの景色が変わった。わ、虹色だ。7色、いや、それ以上の色が混ざっている。全ての色が混ざってる。すごい、すごいぞ。これは、これがタイムマシンか。車体が激しく揺れて酔いそうになる。外の景色をじっと眺めていたら目が変になりそう。光が強すぎる。うわあ、すごいなあ。背筋をピンと伸ばし、目を閉じて、時間が過ぎていくのをただ耐えた。ある時、揺れが止まった。到着したようだ。
「ここが11年前の雷門中。円堂守が初めて雷門に登校してきた日のはずだ」
「綺麗な桜だ」
早速木に身を隠し、円堂守が登校してくるのを待つ。
「円堂監督、まだかなあ」
「もうちょっと待ってみよう。必ず現れるはずだよ」
「駐車場の方から入ってくるっていう可能性はない？」
「それもそうだね。念の為、二手に別れようか」
フェイと私、天馬とワンダバに別れることとなった。私たちは駐車場の物陰に隠れ、円堂監督が現れるのをひたすら待つ。
「...」
「...」
私はちらりとフェイの方を見た。フェイは視線に気づいて振り向いた。
「どうしたの？」
「いやあ、本当に未来人なんだなと思って」
「そうだよ、そして、僕にとっては君は過去の人だ。お互い珍しい存在だよね」
「うん」
「...」
「...」
「...。私、アルファに2度襲撃を受けたことがあるんだけど、記憶を変えられなかったんだ」
「え？そうなの」
「うん。できないって言ってた」
「それは不思議だね」
「私も不思議」
「...」
「...」
「奴らは君の過去に介入できないという訳か」
「うーん。そういうことなのかなあ」
そんなことを話している間に、フェイがワンダバから連絡を受け取った。
「円堂守が現れたようだ。合流しよう」
「うん」
天馬たちと合流し、中学生の円堂監督の後を追う。職員室、その次はボロい建物。あそこは今の時代でいう旧部室か。掃除をしている様子だ。その後、円堂監督と側にいる女の子は二人で帰宅した。女の子は幼い秋さんらしい。フェイはインカムに手を当て、彼らの会話を聞いていた。すると、突然謎の少年が目の前に現れた。
146 vs プロトコル・オメガ [1]→←144 イナズマTMキャラバンの登場
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月22日 1時
