王者の咆哮【イナイレ】 (ページ13)

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明王との同居生活が続く中、帝国の授業についていくために勉強をし、円堂らとサッカーで遊ぶ。その日々を送り、秋、冬とあっという間に季節が移り変わっていく。

冬休み、円堂らと河川敷で雪合戦をした。その場にいたのは円堂、秋ちゃん、染岡、半田、私の5人で、グーとパーでチーム分けをしてから始めることになった。手袋をしている皆は輪になって手を出していた。

「でもどっちかが1人多くなっちゃうな」
「そんなこたぁいいんだよ。早くやろうぜ！」
「…あれ、風丸君じゃない？」
「あ！ちょうどいいとこに！おーい！！風丸ー！！」

見上げると、そこには青い髪の少年が歩いていた。彼は少し戸惑った後に近づいてきて、不思議そうな顔をしていた。目を引く端正な顔立ちをしている。

「なにしてるんだ円堂、木野」
「これから雪合戦するんだ。ちょうどもう1人足りなくってさ、お前も一緒にやらないか？」
「ああ。乗った！」

「グー！」
「パー！」
「グー！」
「グー！」
「パー！」
「グー！」

「もっかいだ！」

色とりどりの手袋が、花が咲いたように開けたり閉めたりしている。円堂を中心に、皆は意気揚々としていた。吐く息は白く、頬は紅潮している。

「グー！」
「グー！」
「パー！」
「グー！」
「パー！」
「パー！」

「よし、決まったな！」

一度決まったチームで雪合戦をし、しばらく経つとまた違うチームで雪合戦をする。円堂を通じて新たな人と出会い、遊ぶことは楽しかった。肺に入り込む冷たさに対してさえ、ポジティブに受け止めた。私の冬休みは充実して幕を閉じた。

そして、中学生活2度目の春が訪れる。

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フットボールフロンティア。40年続く伝統的な中学サッカー大会の幕開けが近づいていた。