王者の咆哮【イナイレ】 (ページ1)

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【1】帝国学園への入学ページ1

まずは自己紹介をしよう。

私は、AA。春から帝国学園中等部に入学した新入生だ。苛烈な受験戦争を勝ち抜き、とうとうこの憧れの学校に入学することになった。帝国学園を第一志望にしたのは、学力全国1位だからだ。それに、この校風に純粋に惹かれたという理由もある。

私の家は、母子家庭だった。数年前に母は若くして病死したが、父の遺産がかなりあったようで、その恩恵で今こうして一人で裕福に暮らせている。莫大な学費もそこから出している。また、家は稲妻町にあるので、そこから交通機関を利用して通っている。

今は授業中だ。皆は、入学時に配布された自分専用のタブレットを机に立てながら、手元のノートに書き込んでいる。左上には自分の名前が表示され、画面には現在のスライドと補足資料が映し出されている。

「…」

午前の授業が終わり、昼食の時間が訪れた。皆は各々昼食を摂りに向かい、私も一人で向かった。友達がいないので、一人行動ばかりをしている。帝国学園の昼食は豪華であり、基本的にビュッフェ形式である。好きな具を自分で取り、各自で食べるのが基本だ。その光景はまるでホテルのレストランである。

そして、その場の注目を最も集めていたのは、帝国学園サッカー部の面子であった。同じクラスの鬼道有人を筆頭に、明らかにオーラが違う団体がいた。多くの生徒は彼らに視線を向けていた。

「あの新入生、理事長の気に入りだそうだ」
「へえ。あのゴーグルを掛けたやつか」
「ああ。しかも、学年1位の成績で入学したらしい」

隣に座る先輩がそのような噂話をするのを小耳に挟みながら、私は黙々と帝国の昼食を味わっていた。上品な味で、種類が豊富だ。学校の食堂とは思えないほど豪華である。

鬼道有人＿＿。幼い頃に、どこかで会ったことがあるような＿。