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サッカー棟の二軍部室に着き、一人で着替えをしてからジャージ姿で一軍部室へ向かった。既に10名ほど集まっており、挨拶をしてから彼らの近くに座った。彼らは自然体で会話をしていた。
「南沢さん、転校したんですか」
「ああ。行き先も言わねえでな。あまりに急だから驚いたぜ」
「信じらんないド」
「あいつには、あいつなりの考えがあるのさ」
霧野が三年の話題に加わり、車田や天城、三国が発言した。私は近くに置いてあった菓子の小袋を一つ破り、それを口にした。小さな人参ゼリーもあったのでそれも口に入れる。もぐもぐと口を動かしながら彼らの話を小耳に挟んでいた。一軍部室が開き、扉が開いた先にいたのは剣城一人であった。彼は部員同様ボストンバッグを持っていて、私の方をちらりと見た後に先輩に対して挨拶をした。入学式当初はあれだけ先輩に敬語を外していたというのに、今ではすっかり大人しくなったものである。
「お疲れ様です」
その挨拶に対し、キャプテンの神童がそれに応える。剣城は無言で鞄を自らのロッカーに置き、その場で着替え始めた。私は慌てて視線をロッカーから逸らす。私が選手になったばかりの頃は、一軍部室に女子選手の私がいると皆気まずそうにしながら着替えていたが、今では彼らはあまり気にしていないようだ。一軍部室で重要な話をしたり、交流が行われる中、女子の私だけはみ出し者にならないように常時入室を許可したのは紛れもなくキャプテンの神童と部員のみんなであり、みんなの同意あってのものである。
途中で監督の円堂が入室した。数ヶ月前は部員から冷めた目で見られていた彼だが、今では慕われる存在となっている。円堂は新生雷門にとっての精神的支柱である。
「おっ。みんな早いな」
「円堂監督！聞いてください、俺の家族が昨日全国進出を祝ってくれたんです」
「そうか！よかったな！」
車田の家は、自動車の販売と修理業を営む「車田オート」。それはきっと、車田の必殺技のヒントとなっているのだろう。そして、円堂は思い出したように車田に話す。
「そういや、さっきお前のファンに話しかけられたぞ」
「えっ、俺のファン？」
「ああ。差し入れがしたいそうだ」
車田はそれを聞くと、部室を飛び出すようにして出ていった。その様子を三国は見守る。天城は「俺のファンはどこにいるんだド」と不貞腐れながら言っていた。
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充滞(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！ (2021年9月7日 21時) (
レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - こちらこそすみません。頑張って下さいね！応援しますね！ (2021年9月7日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 星猫さん» お誘いありがとうございます。今回は遠慮させて頂きます。ご期待に添えず申し訳ありません。 (2021年9月7日 20時) (レス) id: ff878d9789 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 無理だったら、ごめんなさい。応援しますので頑張って下さいね！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか？ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2021年9月7日 19時
