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「お日さま園っていうのは、孤児院のお日さま園のことだよね」
「うん」
「…狩屋君は、どうして私がお日さま園に居たことあるか訊こうと思ったの？」
彼の質問を素直に受け取ることができなかった。なぜ彼は私にそのようなことを訊くのだろうか。もしかして、私はこの世界で幼い頃に孤児院に入っていたのだろうか。
「実は俺も孤児でさ。施設長の弟の吉良ヒロトっていう人が言ってたんだよ。雷門にはお日さま園出身の女子選手がいるって」
「へ、へえ〜。」
お日さま園出身の雷門女子選手。それって、明らかに私のことではないか。
私は選手データには登録されているが、出場データの登録はない筈だ。何故吉良ヒロトは私が雷門にいることを知ることができたのだろう。円堂経由か？
「施設長の弟の吉良ヒロト」という言葉。吉良ヒロトは吉良家に正式に養子入りしている筈なので、つまり施設長は吉良瞳子となるだろう。あぁ、情報量が多い。頭が混乱してきた。
「居た覚えない？」
「申し訳ないけど記憶はないかな」
「ふーん」
狩屋は上に腕を曲げ、両手で首元を支えながらつまらなそうな顔をした。そして、彼は意識を切り替えてぱっと可愛らしく愛嬌のある顔を浮かべる。
「引き留めてごめんね。俺、鍵返してくるよ」
「あっ。や、私が返してくるよ」
「職員室だろ？」
「うん、そうだけど…」
「また明日」
狩屋はあっさりと身を引き、私とともにサッカー棟を出て最後の鍵をかけるとそのまま正面校舎一階に続く階段を下っていった。私は呆然とその場に立ち尽くし、空を仰ぐ。既に日は暮れていた。
「…あっ！面会時間！」
太陽の見舞いの件を思い出し、私は急いで雷門中駐車場から出て稲妻総合病院へと向かった。走ろうと思っても、ドリンクや服や教科書が入った鞄が重くて全力で走ることができなかった。はあ、はあと息を切らしながら暗闇に近い道を走り続けた。
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充滞(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！ (2021年9月7日 21時) (
レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - こちらこそすみません。頑張って下さいね！応援しますね！ (2021年9月7日 21時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 星猫さん» お誘いありがとうございます。今回は遠慮させて頂きます。ご期待に添えず申し訳ありません。 (2021年9月7日 20時) (レス) id: ff878d9789 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 無理だったら、ごめんなさい。応援しますので頑張って下さいね！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか？ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2021年9月7日 19時
