378. ドラゴンリンクの登場 ページ40
「後半、決めような」
近くに聞こえないように小さく呟く天馬の声に対し、私と剣城は頷く。この技を繰り出すということは、豪炎寺さんの協力を得たと暴露するようなものであるため、私たちは秘密裏に話していた。
今までの集大成をここで発揮させてみせる。しかし、私はこの技を発動するに当たっての問題点を考えていた。まず、出すタイミング。本編では雷門の勢いがついた終盤で決めたが、今回もそのタイミングが掴めるとは限らない。次に、然るべき時に3人が揃うかという懸念。本編では丁度天馬と剣城が前線に揃っていたからこそそのまま並走してシュートを決められたが、今回は3人だ。1人でも遠い位置にいたらタイミングがズレてしまう。大丈夫だろうか。
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後半戦に備えて皆で通路で待機していると、いきなり床が揺れた。そして、バランスを崩す凄まじい振動と轟音が聞こえ、もしや地震かとも思ったがどうも違ったようだ。アマノミカドスタジアム自体が縦に伸びたらしい。この世界はやりたい放題だなと半ば呆れながらも、その規模の大きさに驚く。このような仕掛けができるということは、フィフスセクター には余程資金があるのだろう。出資した支援者Xにどれほどの財力があるのかが気になるのも無理はない。
そして、隣に予想通りドラゴンリンクが現れた。メンバー総入れ替えという衝撃の事態に混乱する雷門イレブン。先頭に立つ千宮路大和はその列から外れ、何故か私の前に立った。意味がわからず見上げると、彼は侮蔑するように言葉を吐き捨てた。
「…フン、お前がAAか。
おい。始まったらまずは俺にシュートを打ってこい。たかが女が調子に乗んなよ」
聞こえるように舌打ちをして、彼は私の隣を通り過ぎた。すぐさま天馬が「待てよ」と言って彼の腕を掴み、発言の撤回を求める。しかし、彼は天馬の手を振り払い、訴えを無視した。私は天馬の肩を掴んで手前に引き寄せる。
「私は大丈夫だから」
「でも、俺許せない。Aにあんなこと言うなんて」
「天馬。今は試合に向けて集中して」
「...うん」
千宮路大和は私に「まずは俺にシュートを打ってこい」と命じた。しかし、私にはそれを了承する筋合いなどない。私はあくまで天馬の指示に従って、雷門の一員として適切に動くだけだ。
そして、間も無く父である千宮路が現れた。管理サッカーの設立経緯を語り、雷門一同は騒然とする。強い憎しみが彼らを突き動かしていたのだ。
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充滞(プロフ) - 倉木 勝さん» わー！！とても嬉しいです。思わず悶えてしまいました。最初は自己満足のためにこの小説を書き始めたのですが、予想以上に他の方にも楽しんでもらえているようで何よりです。また、イナGOが多くの人に愛されているのは最高に嬉しいです。更新楽しく頑張ります。 (2020年8月22日 22時) (
レス) id: 9a1665b462 (このIDを非表示/違反報告)
倉木 勝(プロフ) - 本当に大好きな作品です。通知が届く度に嬉しくて幸せな気持ちになれます。更新頑張ってください、楽しみにしています！ (2020年8月22日 22時) (レス) id: 5a008c300c (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 幸さん» コメントありがとうございます。とても励みになります。今後も楽しんで頂けるように作品作りを続けたいです。 (2020年8月22日 0時) (レス) id: 9a1665b462 (このIDを非表示/違反報告)
幸(プロフ) - いつも楽しくみてます。更新頑張ってください (2020年8月22日 0時) (レス) id: 0996b5f75f (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます。イナクロ再履修が終わり、イナクロまでの構成が決まったらまた更新再開しようと思います。 (2020年8月7日 21時) (レス) id: ff878d9789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2020年8月3日 10時
