Episode 10 ページ10
あれから何とか涙ながらに朝食を食べ終え、身支度を整いつつ
学校の制服に着替えて学校に行く準備が出来た。
玄関まで駆け足で向かい、靴をはこうとしていると
後ろから、ノア、と二人が私のことを呼ぶ声がした。
私が振り返ると、二人はニッコリ微笑んでこういった。
「行ってらっしゃい」
と、私はその言葉に懐かしい気持ちが込み上げてきた。
『行ってきます』
数年ぶりに暖かい気持ちで家をでて、自身の口角が少し上がっているのを感じながらも
少しスキップをしながら電車へとのりこむ。
ここでいつも中時代から同じ学校に通っている
私の同級生のショッピと同じ電車なのだが
いつもより、明らかに機嫌がいいであろう私を見て、訝しげに顔が歪んでいるのが分かる
そんなことはどうでも良いほど、私は機嫌がいい。
『おはようショp「うわキモ」……』
……その一言で三分の一くらい減ったぞ。
私の機嫌を返してください。
まぁまだ大丈夫だ残りの三分の二があるのだから。
『ショピ。どうして君は棘のある言葉しか言わないの…』
ショッピは知らぬ存じぬな顔をして、頬杖をつきながら外を見ていた。
空いていたショッピの隣に、よいしょと言いながら座る。
おっさんかという言葉が聞こえたが、無視するスタイルで。
『聞いて欲しいことがあるのよ』
「ヤダ」
あぁそうか。君に拒否権はないぞ。
この言葉も無視して続ける。
『……昨日な義理の兄が帰ってきてさ』
「無視か」
『三年ぶりに帰ってきた兄の』
「ワイの話聞こえとる？耳悪いんか」
さりげなく煽ってくスタイル嫌いじゃないよ。
これも無視する。
『色気がカンストしてた』
何を期待していたか知らないが、帰ってきた言葉が予想してたものと違ったようで
ゴミを見る目を……いや違う、あれはひっくり返った虫を見るような目だ。
そんな目を向けてきた。
そんな彼になんだ文句あっかという視線をぶつける。
互いに視線がかちあい、ふと彼がため息をはいた。
また外に視線を移す。
「なんやただのブラコンか」
『あん？うっせぇロリコン』
「は？ロリコンをバカにしてんのか？ロリコンはステータスや」
『真顔で何言ってんの』
いやほんとに真顔で何を言っているのだろうかこいつは。
あとそれ、イケメンだから許されるんだぞ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 744人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くれいのあ(プロフ) - BANDさん» ありがとうございます！<(_ _)>〈 ｺﾞﾝ!〕 (2021年5月30日 7時) (
レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - あ、はい。神作ですねありがとうございます(((スライディング土下座))) (2021年5月30日 1時) (レス) id: cb43568772 (このIDを非表示/違反報告)
月琴(プロフ) - 漣＠えなみずつよいさん» わぁありがとうございますゥ！お母さんだよこんにちは(？) (2021年2月26日 22時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
漣＠えなみずつよい(プロフ) - 尊すぎてｵﾝｷﾞｬｱです()赤ちゃんに戻りましたこんにちは (2021年2月22日 17時) (レス) id: 4335f2c288 (このIDを非表示/違反報告)
月琴(プロフ) - 天さん» 出来るだけ早めに頑張っていきますはい。受験シーズン終わったら今より更新していく予定ですのでｯ(多分.......) (2021年1月17日 20時) (レス) id: c40cd9804d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月琴 | 作成日時：2020年11月23日 9時
