１５８：なんだか新鮮だった ページ8
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いくら 先輩 と呼び掛けても無視するくせに オッパ と呼べばすぐにこちらへ振り向いてくれるんだもん。彼もほんとにわかりやすいし、私も私で簡単に流されてる。
「 …実は、晩ごはんのお店はまだ決めてないんです。どこか行きたいとこ、ありますか？」
とりあえずと、最寄り駅方面への電車に揺られながら、ウォヌオッパに聞いてみる。彼はポケットから取り出したiPhoneで時間を確認すると んー… と考え込むように唇を尖らせた。
W『 まだ晩ごはんには早いね 』
「 …ですね 」
W『 …じゃあちょっとだけ、付き合ってくれない？行きたいとこ、見つけた 』
「 もちろんです…！逆に、今日1日こんな振り回しちゃってほんとごめんなさい… 」
謝り小さくなった私を見て、オッパは ははっ と声を出して笑った。頭に置かれた大きな手は、落ち込む私を慰めるかのようだった。
W『 振り回されたなんて思ってないよ、俺は。寧ろ、色々考えて俺の誕生日を祝おうとしてくれてるんだなって、嬉しかった 』
「 ……ほんとですか…？」
私に気を遣わせない為にそう言ってくれたのかなとも一瞬思った。だけど、頭の上にある温もりとオッパの微笑みを見れば、そんな捻くれた考えは捨てても良いんじゃないかと思えた。
「 ……そういえば、行きたいとこってどこなんですか？」
W『 ……あ、次の駅で降りるよ 』
私の質問にオッパがそう答えた時、電車はちょうど駅に到着し、停車するとアナウンスと共にドアが開いた。行くよ と立ち上がった彼につられ、私も腰を上げた。
降りた駅は、来たことのない場所だった。それを素直に伝えると まあついて来て とオッパは笑うだけ。
目的地は、やはり最後までわからなかった。到着したそこで足を止め ここ… と呟きながら、ポップな字体を掲げた看板を見上げる。
W『 来たことある？』
「 …いや、韓国に来てからゲームセンターには来たことないです… 」
そう。オッパが連れて来てくれたのは、ゲームセンターだったのだ。ドアが閉まっていても、中の騒音が微かに聞こえてくる。
W『 居酒屋も初めてだって言ってたけど……普段ミンギュ達と何して遊んでるの？』
笑いながら聞いてきたオッパに 確かに何して遊んでるんでしょうね…？と首を傾げると、彼はまた破顔した。
W『 …まあいっか。行こう 』
「 あ、はい 」
オッパに続いて、自動ドアを潜って中に入る。やっぱりうるさいけれど、彼と会話が出来ないほどではない。
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
