１７０：一言一言に、好きが増していく ページ20
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W『 今日はありがとう、ほんとに 』
危ないからと、ウォヌオッパは私のことをマンションの前まで送ってくれた。
「 …私の方こそありがとうございました。貴重な誕生日を一緒に過ごしてくれた上に、こうして、送ってくれて 」
W『 これぐらい、させてよ 』
居酒屋を出る時も、オッパは同じことを言っていた。私がお手洗いへ行っている間にお会計を終わらせてくれていたらしく 半分出す と主張した私に、この言葉と共に微笑みを投げ掛けたのだ。
W『 …ほんとに、楽しかった。人生で1番幸せな誕生日だったよ 』
「 …ほんと、ですか…？」
W『 うん、ほんと 』
ありがとう。もう一度そう言って口角を緩めたオッパを見て、なんだか泣きそうになってしまった。ズルイなあとも思う。私が今、最も聞きたいことを言ってくれるなんて。
良かったです と呟くように言った私を見て頷いた後、オッパは何かを思い出したように あ、A と私を呼んだ。
「 なんですか…？」
W『 居酒屋での話の続きじゃないけどさ、』
オッパはそこで一度私から目を逸らしたけれど、すぐに再び私を見た。視線が絡んだ彼は、柔らかい表情を浮かべている。
W『 …見つかると良いね、Aの夢 』
最初、何を言われているのかわからなかった。だけど、居酒屋でした会話を思い出した途端に理解出来て、なんだか心に沁みた。
W『 応援してるから 』
「 …はい、…ありがとうございます 」
首を縦に振った私の頭を、ぽんと撫でたオッパの大きな手。その温もりに触れた瞬間、彼の言う�� 夢 �瓩�、私の中に広がった感覚がした。
いや…、夢というよりも、私がまだここにいたいと思う理由。そんなものを、見つけたような気がしたんだ。……オッパには、言えないけれど。
W『 …じゃ、もう入りな 』
促すように私の肩を叩いてくれる。まだ伝えたいことがあって オッパ と慌てて呼んだ。
W『 ん？』
「 私も…、ほんとに楽しかったです…！またオッパと一緒にお出掛けとか…したいです…！」
ほんとうに、楽しかった。まだお別れなんて、したくない。…だけど、そんな我が儘は、言えないから。
オッパは私の言葉に微笑むと、
W『 …うん、また一緒に出掛けよう 』
嬉し過ぎる一言と共に、頷いてくれた。……あまりにも幸せで、それでいて、嬉しかった。
W『 おやすみ、またね 』
オッパの言葉に おやすみなさい と返し、私は背を向けてマンションに入った。
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
