続き ページ11
気づいたら私達の関係も変わっていった。
私が亮に教えてあげられることはだんだんなくなって、亮は学校の音楽してたメンバーとバンドを組んだ⋯
少しづつ、亮は不良っていうイメージからバンドをやってるイケメンってゆうイメージに変わって文化祭でバンドをしてから学校でもキャーキャー言われるようになってた⋯
「なにぃ？Aちゃん嫉妬してんの？」
ふふって笑って、私の顔をじいーと見る亮⋯
「別に！」
睨んだ私に軽くちゅってキスして
「可愛いとこあるやん」って手を繋いで歩く⋯
いつの間にか、お互いに好きになって、途中からギターの練習なんて忘れてずっとやることやってたっけな⋯
高二になってからは、さらに本気でバンドをしてた亮と私はその彼女ってゆう立ち位置で、その時はもうそれで満足してた。
私の彼氏かっこいいでしょ？バンドマンでちゃんと実力もあって、イケメンでしょ？って⋯高校生の恋愛としては、マウント取れちゃうくらいに完璧な青春。
だから進路を決める時も、亮の夢を本気で応援したし、亮なら夢で終わらないと本気で思った⋯。
亮のバンドのメンバーも、5分の4人は就職せずに上京したし、私も亮のために東京の会社を選んだ。
亮ならできる。と信じてきたけど、現実そう上手くいかなくて、30手前で亮は私のヒモ⋯。
バイトの収入は付き合いの飲み会やパチンコに消えていく⋯。
たまたま私のお給料で2人分の生活が出来てるだけで、余裕もないし、結婚⋯子供は⋯？って未来の見えない生活をしてた。
一緒に上京してきた、亮のバンドのメンバーもほとんど辞めて、何度も入れ替わってるし⋯やめるタイミングは何度もあったと思うのに
亮は「Aちゃんのために絶対プロなるから⋯！」
って⋯諦めようとしなかった。
私も別れよう、辞めてって言おう⋯とかって色んな選択肢があったけどなにもアクションを起こさないまま時間がたってた。
朝から亮から、話があると言われた日の夜⋯仕事から帰ると亮は先に帰ってきていた。
「おかえり。遅かったんやね。」
わざわざ、リビングのドアを開けてくれたり、先お風呂入る？なんて聞いてくるから⋯こいつまたパチンコ負けたんか？って疑ってみてた⋯
「あんさ⋯えっとな⋯」
ずっと歯切れの悪い亮にまたイライラしてしまう⋯
「なに？なんか言わなあかんことあるならゆーてや」
私の冷たい言葉に、返ってきたのは想定外だった⋯
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作者名：七海 | 作成日時：2023年12月5日 11時
