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正門くんは、自分の元カノと俺が付き合ってることを知らん。
彼女おるのは知ってんのかもやけど、わざわざ名前なんて聞いてこーへんから答えるタイミングもない。
俺だって付き合ってから、小島くん越しにAちゃんが正門くんの元カノやって初めて聞いた。メンバー同士そんなに恋バナしやんし。
やから、嫌われるのが嫌でAちゃんにも、正門くんとのこと確かめたことは未だにない。
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東京での仕事が終わって、他のメンバーはそれぞれ大阪に帰ったり、仲良いJrとご飯行ったりしてたけど、俺は明日も東京で朝から撮影やからすぐホテルに帰った。
Aちゃんはまだ仕事中なのか、朝に頑張ってねって送ったきり既読もつかへん…
声聞きたいなぁ。会いたいなぁ。
完全に恋する乙女モード。
だって中学んとき以来の、彼女やもん。
ウトウトしとったら、スマホのバイブが鳴る。
まさか！Aちゃんから電話！？って思ったら小島くんやった。
「なにぃ？」
小島「あからさまにテンション低いやん、笑」
「んなことないしー。ほんでなにぃ？用事？」
小島「今俺、Aちゃんとおるーぅ」
「いやいやいや…冗談や…って、え！？なんで！？」
『まさや〜！』
ビデオ通話に切り替わって、画面中でAちゃんも普通に笑って手振っとる。
「Aちゃんなんで小島くんとおんの？」
きっと俺もぅめっちゃ泣きそうな顔しとると思う。
だって俺のメッセージには既読も付いてへんのやで…？
『さっきバッタリ会った！あとこの人もおる〜』
ちょっと俺は映さんでええわ！って画面抑えてる末澤くん。
末澤「正門はおらんから安心しー」
ぶっきらぼうに言う末澤くんの隣で、気まずそうに笑ってるけど、待って、末澤くんともそんなに仲良いん？嫌やぁ。
てか、まず既読！
『あっ！充電できたぁ。』
末澤くんからモバイルバッテリー借りてたんか、
ありがとうって返してる。
『あっ電話した？朝から充電切れててさ、ごめんね』
ホテルに帰って、ほんまは我慢できやんくて電話かけたんやけど、繋がらんかったやつ。まず普通朝からないなら職場の人とかに借りてでも充電するもんとちゃう？
てか、さっきから末澤くんとの距離近くて、見せびらかしてんの？
「ん？別にええよ。てかもう寝るし切るわな。じゃあねー」
見たくないものは見ない。
イライラしてるのバレたくないから、一方的に電話を切る。
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作成日時：2024年4月23日 19時
