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your side
別に晶哉に隠してた訳じゃない。
てか、最初から触れてこないだけで知ってんじゃないの？って思ってた。良規のことも、末澤誠也のことも。…大倉くんのことも。
けど、
『美味い酒見つけたで送りました。
酒の力でも借りて、ちゃんと佐野と向き合った方がいいんとちゃいますか？佐野の仕事に影響するなら、清水だろうが事務所としては見て見ぬふりはできません。大倉』
そんなメッセージが届いた翌日、ほんまに家にお酒が届いた。
晶哉もこの間、大倉くんと私の話したって、チラっと言ってたし、多分そうゆうことだろうと察した。
晶哉と向き合えってことでしょ…
グラスに大倉くんが送ってくれた日本酒を注ぐ。
晶哉が帰ってくる前に一杯だけ。
その考えが甘かった。
やって一杯目で記憶ないんやもん。
うう…頭痛い、気持ち悪い。
吐きそ…
走ってトイレになんとかかけ込む
トイレのドアの所で、
「おー、間に合った？」って晶哉が立ってた。
「水、飲み？」
「ありがと」
晶哉からコップに入った水を受け取り、
ちょっとだけ我に返る…
二十歳そこらの年下の彼氏(イケメン)に
私何してんだろー…
記憶1ミリもない…
「大丈夫だった…？」
怖い…聞きたくない…
絶対絶対余計なこと言った。
「うん。大丈夫。むしろ酔っ払いのAちゃんめっちゃ可愛かった」
「え…？」
「え…？なんも覚えてないん？」ショックやわー。って
言いながらもニコニコしてる晶哉は、演技してる訳では無さそう。
まぁ確かに本気で演じられたら？
見破れるかは分かんないけどね？
それから晶哉から聞いた、酔っ払いの私は、
余計な事こそ言ってなかったけど、ただの迷惑女ではあった。
寝ゲロしたり、暴言吐いたりはとりあえずしてへんなら、ええか。
「好き好きってずっとひっついて、ちゅーして、晶哉おらんならんといてって泣いてたんやで？」
あー…頭痛い。私って泣き上戸なんよ。
あの酒なんなん。怖すぎ。
「そんなん可愛ないやん。笑 」
迷惑かけてごめんなさい。って謝った私は、
大倉くんに貰ったってお酒を見せようとして青ざめる…
「もう俺が帰ってきた時には空っぽやったよ？」
ごめんなさい！大倉くん…
晶哉と向き合うどころか、味も覚えてないっす。
「あーあ、これ俺と向き合う為のお酒ちゃったん？」
え……、一気に酔い冷めた。
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作成日時：2024年4月23日 19時
