近すぎて【衣更真緒】 (ページ19)

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『え、』

嬉しいってことは私呼んでもいいの？

｢えっと、その…

なんかAに呼ばれると特別感あるというか｣

なるほど、凛月もまーくんって呼んでるし

『幼なじみの特権ってやつだね！

ふふっ、“まーくん”』

｢あれ、まーくん照れてる？｣

凛月が弄り出した

『そーなの？

まーくん照れてるの？ねぇねぇまーくん！』

私と凛月は真緒のことを“まーくん”と

何度も呼んだ

｢まーくん、まーくん

うるせぇぞ〜？｣

呼びすぎたか

『え〜、じゃあ

もうまーくんって呼ばない！』

｢それは、嫌、だ｣

『なんてねっ！

冗談だよ“真緒”』

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｢おい、凛月大丈夫か？｣

急に凛月が具合を悪そうにした

｢大丈夫〜

Aおぶって疲れただけだから、少し休憩すれば治ると思うよ。｣

『ごめんね凛月』

｢んーん。大丈夫〜｣

凛月は“大丈夫”と言った

真緒がおぶることになったけど心配だな

｢何してんだA？｣

『電話する。』

私はスマホで“朔間零”の連絡先を探す

『もしもし零くん？』

《Aかの？久しぶりじゃな、何かあったのかえ？》

『んーと、凛月を迎えに来て欲しくて』

《凛月を...！？

どこへ向かえばいいかの？》

零くんは焦ってる感じがした

急にもうしわけない。私が無理させたせいで

零くんに場所を伝えた。すぐ来てくれるらしい。

『凛月は寝てる？』

真緒はコクリと頷いた

その後急いできてくれた零くんに凛月を預けた

『急にごめんなさい零くん。私が凛月を無理させちゃった所為で具合が悪くなったみたいで....』

｢おれもすみません。｣

零くんは“いいのじゃよ”と微笑んでくれた

すごい優しくていい人だ

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私たちは零くんと別れた

『大丈夫かなぁ凛月』

｢朔間先輩もいることだし心配しすぎてもアレだぞ？

それに凛月ならきっと大丈夫だ。｣

思い詰める私に真緒は慰めてくれた

暫く私たちは歩いた

｢なあ、A。変なこと聞くと思うけどさ、好きな人が出来たやつがさ
うじうじしてて、色んな人に嫉妬してたらどう思う？｣

『なんだそれ、ほんとに変なこと聞くね。

私なら告白しちゃえ！って言うかな』

｢そうか、そうだよな

なあA｣

『ん？』

｢実は俺｣