“助けて”と言ってくれてありがとう ページ8
センゴク「ジュリアは最近どうだ」
ガープ「元気じゃと思うぞ！ま、最近は見つけられてないがな！」
センゴク「お前が自らジュリアの監視を申し出たんだろう……！見失ってどうする！」
ガープ「まあまあ、そう怒るな。血圧上がるぞ」
センゴク「上がらせてんのは誰だ！」
目を閉じ、瞼の裏に映るのは泣き叫ぶ少女と燃え盛る町
島民は少女以外に生きている者は見つからず、海賊と思われる者は自らが放った火に包まれ、その船長は、死ぬことのほうがマシだと思うほどのヤケドを全身に負い、訳の分からない戯言を吐いていた
“何なんだ！アレは！化け物！化け物だ！”
その炎は、彼女が意識を失うまで轟々と燃え盛っていた
ガープ「そもそもアレはよっぽどのことが起こらん限り暴走はせん。杞憂じゃ」
センゴク「そのよっぽどが起きたらどうする！お前はあの子を止められるのか」
ガープ「止めることはできるわけなかろう。ジュリアに自覚なんてものは無い、そもそも幼い頃の記憶は封印されとるんじゃからな。今は、思い出させないことが重要じゃろ」
ジュリアの力は超人系と言われているが、それは限りなく自然系に近い超人系。自然界にある全ての物を作り出すことのできる能力。これで、自然界の事象でさえも引き起こせたら海軍が一発で狙う対象になる
幼い彼女が最後に見たのは家に燃え移る炎。大切な人が焼け死ぬ姿。だから、なのかもしれない
ジュリアの幼なじみが死んだとき、海軍の船は原因不明の火事があった
それは、彼女と火に強い結びつきがあることを表しているのだろう
“じいちゃん！これ、私が作ったんだ。じいちゃんが最初に食べるんだよ”
屈託のない笑顔が、これ以上曇らないように
ガープ「ジュディが一般人である限り、ワシはジュディの味方をするぞ」
可愛い孫はワシが守ろう
ガープ「傷つけることは許さん」
あの時のたった一言、“助けて”と言う声が
ワシとあの子を繋げてくれた
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2021年10月3日 22時
