4 ページ4
「……僕は神様と呼べるほどの存在ではありませんよ。」
とりあえずAは自分を神と呼んでいる男に否定する。
(カミサマ扱いキツゥ……。)
その男に生まれた若干の嫌悪をひた隠して。
まだ、まだネタみたいな感じで『お前マジ神！！』と言われるくらいだったら良かった。『いやいやよせやい』ぐらいで笑って済ませられるから。
しかし目の前の男はどうだ。涙を流して地面に膝を付けてガチめな声でAを神扱いする。こんなの誰だって驚くし、反応にだって困る。なんとかその言葉を絞り出せた自分を褒めながら、中々顔を上げない男に無視しているのか苛つきを覚え始めた。
sha「神様。俺、タダシイコトをしたのにな、皆間違いや言うて俺のこと堕としたんよ。神様、俺がしたことって間違いやったん？全部神様のためにしたんに。」
ようやくその男は顔を上げたかと思うと、Aの姿を捉える。神様のためと言われても困る。こういうときAは大体肯定するのだが、その男は自分のことを神と言っているようなので下手に言い出せない。
どうしようと悩んでるうちに痺れを切らしたのか、その男は一歩ずつAに近づいて、あり得ないことが起きた。
バチッ
sha「ﾁｯ、ここまでが限界か。邪魔やなぁ……。」
静電気で鳴るときみたいに音をたてて、その男は何もない空間に拒絶された。ペタペタと何もない空間を触っている姿は不審者そのもの。マジシャンなのだろうか？さっきの神様呼びも驚かすため、にしてはかなり気の入った演技だ。
「大丈夫ですか？」
先程より大きな声でAは声を掛ける。確実に聞こえる距離。なのに
sha「………神様、こっち来て。俺耳悪いから、なに言うてるのか分からへんの。」
その男には聞こえないようで、手招きする。ここに来て聞こえないふりか？怪しいが、Aが教会に帰るときその道を通らなくてはならないのだから、ついでに神父に連れて行くか、という軽い気持ちで男の指示に従う。一歩一歩、【神聖の湖】と呼ばれる場所からAは離れていく。
「駄目やで、神様。んなわるーい悪魔の言うこと聞くなんて。」
sha「ｯロボロォ……！！！」
Aはふわり、と後ろへ手を引かれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 451人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
通りすがりの一般人 - コメント失礼します！こんな可愛いヤンデレもいらっしゃるんだなと癖にブッ刺さりそのまま沼に落下しました。寒さも厳しくなってきているので無理せず作者様のペースで頑張ってください！ (12月19日 1時) (
レス) id: 3abe2dada4 (このIDを非表示/違反報告)
るそーる(プロフ) - 日本語不自由ちゃんさん» 何回も！？沢山読んでくださりありがとうございます✨誰かに刺さったらなぁ…と思ってたので癖に刺さって何よりです……💕更新頑張ります！！ (10月8日 19時) (レス) id: c31ef83bb0 (このIDを非表示/違反報告)
るそーる(プロフ) - 哀歌さん» コメントありがとうございます🙇ちょっとメンタル的に弱々しいヤンデレをコンセプトに作ったものなので、可愛いと言ってもらえてとても良かったです……😌✨ (10月8日 19時) (レス) id: c31ef83bb0 (このIDを非表示/違反報告)
日本語不自由ちゃん(プロフ) - コメント失礼致します。ほんとにほんとに人生で生きた中で性癖に刺さりまくった作品でだいすきで何回も読み直したです。更新頑張ってください（ ; ; ） (8月17日 4時) (レス) id: b80ccc6ac9 (このIDを非表示/違反報告)
哀歌 - ヤバイ！！！やんでれが可愛すぎる............！！！ (7月26日 7時) (レス) @page11 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るそーる | 作成日時：2023年1月29日 16時
