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じわりと滲んだ目元を隠すように俯いた私の頭に、ポンと手のひらが乗る。
「俺、お前のこと好きなのバレてるの覚悟してたのに、なんも気づいてなかったんだw」
「え？」
衝撃の告白に顔を上げた私の瞳に、愛おしげな表情を浮かべるさとみが映る。
妙に胸がこそばゆくなっていたたまれなくなった私は目をそらす。
「僕ねぇ、お前以外の女子に自分から話しかけたりしませんよwあんたは気づいてなかったんだろうけど。」
「ウソだ」
「ウソじゃない。おかげでクラスのほぼ全員知ってんだわ、俺がお前のこと好きなの。で、お前が俺のこと好きなのも。」
なんちゅー衝撃の事実を告白をするんだ、こいつは。
それ即ち、私とさとみが話してるのを見て「あぁ、あそこの2人両思いなんだっけ」って思われてたってこと？
うわ〜、切実に切腹したい。
「というか、今日告白するってみんなに言っちゃったし。」
「はぁ！？」
「まだ授業終わって30分しか経ってないのに教室に誰もいないの、変だと思わなかったのかよw」
「あ」
言われてみれば確かに、普段だったら部活のない生徒なんかは教室に残ってダラダラ談笑しているのに、今日はみんな帰るの早かった。
もしそれが、作戦なのであれば……
「もしかして、私にさとみが教室で寝てるよって教えてくれたのって……」
「あぁ、るぅと莉犬ころんっしょ？俺が頼んだ。」
はぁぁぁぁと肺の中の呼吸を全部吐き出す勢いでため息を吐き、私は座り込む。
つまり私は最初っから、さとみの手のひらの上だったわけだ。
いや、さとみっていうより私以外のクラス全員？性格わっるぅ……
自分の好きな人を知られていた小っ恥ずかしさと、水面下に進んでいた計画を知った混乱が入り交じって、脳が疲れた。
ちょっと休憩させてくれ。
なんて私の気持ちを察した上でなのか、私と目線を合わせるように、さとみが私の正面にしゃがみこむ。
繋がったままの両手のせいで、捕虜か捕獲された宇宙人のような絵面になってる気もするが、今はそれどころじゃない。
「で、返事は？」
「え？」
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