いつもの、いつかの、いつのまにか＠jw短編集

中心系中学生の苦悩2　 ページ2

橙 視点

あの重岡に惚れた日から、暇があれば重岡に絡みに行った。

俺はまだまだ重岡のことをしらんかったらしい。絡みに行く内、重岡の下の名前が大毅だということ、重岡は声がまだまだ高いことがわかって行った。


……そして、案外流星と仲がいいことも。

よく流星と、俺を見ながら話していることがある。そしてそのあと必ず流星は俺に、



青 「しげのことどう思っとるん？｣



と、聞いて来る。ただ、そこはまだまだ中学生。好き、って気持ちがばれないように、



橙 「別に、仲いい友達やと思っとるけど。｣



って、見栄張ってまう。

……ホンマは好きで、好きで堪らんけどな。なんて俺の本当の気持ちが見え隠れしていることも重岡を好きになってからは、よくあること。


なのに、今日は、



青 「ホンマ？ホンマのホンマ？いつもしげを見つめてんのに？いつもしげと話しとると照史、睨んで来るんに？｣



……げっ、ばれてたんかい。

でも、親友にばれたんなら言うしかない、なぁ。



橙 「せやで、俺、重岡が好きや。likeやなくてloveの方の、好き。うすうす気づいてたんやと思うけど。……引くやろ。ごめんな。｣

俺はあの流星ならという期待と、さすがになぁ…という気持ちの狭間で、流星の言葉を待った。



……でも、次に聞こえて来たのは、明らかに高い、流星じゃない声。しかも戸惑い気味な。



？ 「えっ、あっ、ええ、えっ。｣



そう、重岡の声。そしてその横には、どや顔の流星。

……ありがとう、ありがとうやけど流星。なにやってくれてんねん、この天然！！！！！



重岡は走ってどこかに逃げてしまった。








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