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紫side

照史と淳太が恋人繋ぎをしてからそのまま楽屋から出ていって5分ほど経った。ソロ撮影が先だったので望から撮影をつい先程からし始めたのだが。

「濱ちゃん。ソワソワしすぎやで?」
「え、あ、すまん」

照史と淳太が気になって仕方がない。照史が淳太のことそういう風に見ていないのは知っている。俺の事をこんなにも応援してくれているのだから。
だけど淳太は?
そう思うと気が気でなかった。

「やっぱ照史に淳太を取られたから?」
「まあな…って、え?」

俺の様子を眺めていた流星が突然そんなことを言い出した。俺はもやもやした頭で空返事をしていたから思わず驚く。
もしかして、俺が淳太を好きなことバレた?
すると、楽屋の扉が開いた。

「機材トラブルで一旦撮影ストップやって。俺ら全員この後ゆっくりやから待つことになったわ」

そう言って入ってきたのはさっき撮影に行っていた望。

「って何この空気」

そうツッコミながらも神ちゃんに抱きつく望にはもう慣れた。それよりも流星にさっきの言葉の真相を問おうとしたらまた扉が開く。

「あれ、まだ撮影始まっとらんかったん?」
「ほんまや、全員揃っとる」

今度は淳太と照史が戻ってきた。流石に本人がいる前でその話は出来ないので断念すると照史がこっちに寄ってきた。

「手繋げるんやったらはよ告れや」
「…えぇ?」

突然の罵倒で思わず困惑の声を漏らす。

「なんでなん?」

俺がそう聞くと苦い顔をした照史がまた口を開いた。

「もう俺見てて苦しいわ」

照史が何を伝えたいのかは分からないが隠し通したいことがあるのは分かる。俺はそんな照史を見ていたくなくて話題を少しズラした。

「そういえば、話少し変わるけど俺が淳太好きなん流星にバレたかもしれん」

すると照史は目をかっぴらいた。

「なーーーーーんも!変わっとらんが!?」

…え?

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作者名:年長さん | 作成日時:2022年12月29日 1時

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