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「そんな…」
しげの話を要約すると俺らの契約は1年契約で1年ずつ更新されていく。1度契約をすると1年間はずっと契約したまま。俺らが辞めたのはちょうど契約を更新した後だったらしくまだ契約中になっている。契約中は殺して欲しいと言われれば絶対殺さなければならない。それが暗殺者の仕事だから。
だから今回の依頼は俺としげにとったら依頼ではなくて。
「指令ってことやん…」
「そういうことや。もうすぐで1年になるから多分今回が本当に最後の指令」
なんそれ…。まさか辞めたあとも1年契約が続いていくとは思わなかった。俺は絶句して声も出なくなる。
「大方デカい仕事は新しいやつよりも辞めたとしても優秀だったやつの方がまだマシなんやろ。もしくは捨て駒か」
俺は思わず下唇を噛んだ。すると、誰かが俺の頭を撫でた。
「指令やったら殺すしかないやんね。手伝うで」
「2人ともそんな顔せんといてや」
その手は流星の手だった。前を向くとしげの頭には照史の手が置かれている。俺は流星の言葉に無理やり笑顔を作って言った。
「そんな顔ってどんな顔？」
すると流星は俺の顔を覗き込んで手で俺のほっぺを挟んだ。
「俺のせいやーって顔」
流星らしい言葉で言われた俺の顔は多分もっと醜かったと思う。だから俺はせめて涙がこぼれ落ちないように努力した。
「まあ、イラついて当たってもしゃあないしな。指令の大切さを全員が知ってるからこそ今回は殺すしかない」
まとめあげる淳太には感謝しか湧かない。だけどまだ罪悪感が拭えない。しげもそうなのかずっと俯いたままだ。
「ごめん…」
消え入りそうな声でそう言うしげに俺は何も言えない。するとしげの頭を淳太が叩いた。
「しげらしくないで。いつもみたいに俺らを頼れや。今日の俺らはそんなに頼りないか？」
やはり最年長は最年長だった。頼りなくなんてない。心のなかでそう言うと濱ちゃんが笑う。
「もう俺らはWESTやで？今までみたいに1人や2人やない。WESTになった以上互いに助けを求められるのが1番の近道やと思うけどな」
あぁ、どうしよう涙が止められなくなってしまう。
「なんの近道やねん(笑)」
そうツッコむのんちゃんに釣られて笑ってしまうのに涙が溢れる。そんな俺を隠すように流星は俺を抱きしめてくれた。チラっとしげを見ると淳太がしげの目元を隠していた。
「辛なったら1回、目瞑り」
お兄ちゃんが3人もいる現実に甘えたいと思ったのか、きらりと光るしげの頬は見て見ぬふりをした。
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年長さん(プロフ) - ブラックな少女さん» コメントありがとうございます。少し怖くしすぎましたかね？もうちょっと抑え気味でいけるよう努力致します！ (2022年10月23日 2時) (
レス) id: fc92530c03 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックな少女 - 42の流星、怖い、サイコパス…。 面白かったです (2022年10月21日 19時) (レス) @page44 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
みかちゃん(プロフ) - とっても面白くて何度も読んでしまいました！素敵なリクエストのお話ありがとうございました。 (2022年10月21日 7時) (レス) @page44 id: 12323e65ad (このIDを非表示/違反報告)
年長さん(プロフ) - みかちゃんさん» 間が空いてしまってすみません💦これにて終わりですがあまり期待に添えませんでしたら申し訳ございません。 (2022年10月21日 1時) (レス) id: fc92530c03 (このIDを非表示/違反報告)
みかちゃん(プロフ) - リクエストがとても面白くて続きがワクワクしてます！ゆっくりで作者さんのペースで楽しみにしてます！ (2022年10月20日 22時) (レス) id: 12323e65ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：年長さん | 作成日時：2022年8月30日 0時
