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「俺は無理やて。ほんまに向いとらんと思う」
「確かに淳太下手そうやな!」
せっかく淳太に乗ってやったのに頭を叩かれた。許せない。そんな俺らを見て笑いがおこる。
「まあ、神ちゃんの銃もかっこええけど流星のもかっこええよな」
すると、そんな笑いの中照史がそう言った。
「ん?そお?」
そう言いながらもやはり褒められると嬉しいのか少し照れながら流星は机の上にスナイパーライフルを置いた。
「スコープ付いてるんがええよなー。俺にはないねんもん」
「え、そうなん?」
神ちゃんのその言葉に皆が見比べると確かに無い。ほー、とみんなが関心していると流星が口を開いた。
「まあ、長距離専門やからな。付けな見えへんねん。俺からしたら近距離でバンバン撃てる神ちゃんはかっこええし可愛ええで?」
「な…!…可愛ええは余計やろ」
はい。甘い。他所でやって欲しいものです。そんな空気を堂々と壊すのは濱ちゃんだった。
「でも、神ちゃんも流星もちゃんとお手入れしとるよな」
そう言われてみると確かに綺麗だった。神ちゃんのなんてこの前返り血でドロドロになっていたのに。
「そりゃ、俺の大切な武器やもん。恋人と同じぐらい大切やで」
流星…それ恋人の前で言うか?そう思ったけれどやはり似た者カップルなのかもしれない。
「そうよな」
明らかに共感している流星の恋人が横にいたから。俺はこの空気から逃げ出すために照史に話しかけた。
「照史のはどうやってお手入れとかしとるん?」
「おま、俺を逃げ道に使うなよ(笑)」
そう言いながらも合わせてくれる照史は日本刀を机の上に出した。
「簡単には磨くくらいやな。切れ味悪なったりしたら研いで貰うこともあるで」
日本刀に関しては切れ味が1番大切やから。そう自慢げに話す照史は楽しそうだ。
「日本刀って使いにくそう…」
するとこれまた空気の読めない末っ子がそう言った。だけど照史はそんなの気にもとめずに日本刀を持って立ち上がった。
「使いにくいけどな。馴染んできたら1番の相棒になるんやで」
そうドヤ顔をする照史。ただ本当に日本刀は使いにくい。素人でも使えるは使えるけど効率は確実に悪くなる。俺はそんな事を考えながら照史を見上げる。
「しげも日本刀使いたなった?」
WESTになってからというものずっと俺に日本刀を勧めてくる照史。俺はそれを頑なに断り続けていた。
「いやや」
「なんで、そんな頑ななん?」
そう聞いてくる淳太に俺は答える。
「日本刀は照史やろ?」
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年長さん(プロフ) - ブラックな少女さん» コメントありがとうございます。少し怖くしすぎましたかね?もうちょっと抑え気味でいけるよう努力致します! (2022年10月23日 2時) (レス) id: fc92530c03 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックな少女 - 42の流星、怖い、サイコパス…。 面白かったです (2022年10月21日 19時) (レス) @page44 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
みかちゃん(プロフ) - とっても面白くて何度も読んでしまいました!素敵なリクエストのお話ありがとうございました。 (2022年10月21日 7時) (レス) @page44 id: 12323e65ad (このIDを非表示/違反報告)
年長さん(プロフ) - みかちゃんさん» 間が空いてしまってすみません💦これにて終わりですがあまり期待に添えませんでしたら申し訳ございません。 (2022年10月21日 1時) (レス) id: fc92530c03 (このIDを非表示/違反報告)
みかちゃん(プロフ) - リクエストがとても面白くて続きがワクワクしてます!ゆっくりで作者さんのペースで楽しみにしてます! (2022年10月20日 22時) (レス) id: 12323e65ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:年長さん | 作成日時:2022年8月30日 0時