【地縛少年花子くん】八尋寧々の友達は〈驚き〉を知らない【2】

四十三話 ページ11

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普のところへ行くと、凄く驚かれた。
まあ、授業中なのにトイレにきたら、驚くのも無理はない。

…まあ、私は驚かないけど…


「サウベ、今授業中じゃない？」

「うん」

「うん、じゃない！」


…怒られた。
少し…いや、大分悲しい。
折角、普の所に来てやったのに。

頬を膨らませながら、ふよふよ浮いている普を見た。
めんどくさいなあ…演技をして、誤魔化そう。

涙目を作り、上目遣いで普を見た。
思い込みをするのが、演技の基本。私は、あざとい…あざとい女の子…よし。
…どんな反応をするんだろ…気になる…

普は、顔を少し赤くさせた後、そっぽを向きながら答えた。


「そんな、そんな顔をされても、ダメなものはダメ」


…そんな顔をされたら、意地悪をしたくなる…
…というか…


「…騙されないんだ、つまんないの」

「…え？」


心の中で思っただけなのに

口に出していたみたいだ。

今まで、私は、思い出したことを隠していたのに。
バレてしまった。

…気づいた瞬間、
…説明がめんどくさくなりそう…
と思った。

…普が、驚いた顔で、こちらを見ながら、口を開いた。


「…もしかして…サウべ…いや、裏…？」


…バレてしまった。
確定で、やってしまった。

しばらくの間、沈黙が続いた。
気まずい雰囲気が、私たちの空気を悪くする。
この場に居られない、耐え難い空気だ。

…そういう時は…


「…逃げるが勝ち。さようなら〜」

「え、待って！裏！」


そのまま、全力で逃げた。
全力で走るのは、久しぶりだ。
風を切る感じがたまらない。

ぶつかりそうな角を避けながら、廊下を駆けていく。
もう少し、もう少しで…境界だ。
境界は、私の場所。普を入らせないことなんて、容易い…はず。
もう少しで霊力も回復する。来ても、追い返せる。

あともう少し、というところで


「…やっと、捕まえた。裏」


…右腕を、掴まれてしまった。

階段の踊り場の鏡に、映っている私は

私では無いような、そんな気がした。


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長らくお待たせしました！エユです！

久しぶりに書いたので、おぼつかない文ですが、察してください…

まだ完結しません…

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