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鬼ごっこへの道のり ページ24

Aside




ノーマンに呼ばれて外へ出ると、エマが心配そうにこちらへ駆け寄ってきた。




エマ「A、大丈夫?外に出てこないから調子でも悪いのかと思ったよー!」




あっ、心配かけちゃってたんだ。




でも私は心配してもらえるような立場じゃないよ、エマ。




『…ごめん!ちょっとぼーっとしちゃってて。疲れてるのかも〜。』




そう言ってにへらと笑うと、すかさずレイが




レイ「Aの事だからそんなことだろうと思ってた。そういう呑気なとこ、




  小さい頃から全然変わんないよな。」




と言って、ついでに鼻で笑ってきた。




『…うん、レイ。キミ、絶っっっ対貶してるでしょ!まだまだ子供だなぁって!




 見た目は変わっても中身は全然変わってないって!




 自分が難しい本とか読めるからって、言っていいことと悪いことがあると思うんだよね!』




そんなことで怒る⁉と思った人もいるかもしれないけど、私にとっては重要なことなのです!




結構気にしてるんだから!!




ノーマン「難しい本が読めることがポイントなんだね(笑)」




『え?だって何か難しい本読んでると大人って感じしない?the落ち着きっていうか…




 …って、忘れるところだった!…まあそこんとことにかく、レイ、覚悟ぉぉぉ…!』




そう言いながら暴れようとする私の事をなだめるようにエマが




エマ「まあまあA、落ち着いて。どうどう。レイもそんなこと言わないの。ねっ?」




と言った。




おっ、エマがちゃんとお姉ちゃん発揮してる。




この天使の「ねっ?」の前にはもう何も言い出せまい。




そう悟り、私はその場にムスッとしながら座りこんだ。




…そういえばだいぶ前のノーマンのやつとは大違いだなぁ。




あれはもう恐怖以外の何物でもなかったよね、うん。




…てゆーか私、もはや切れ芸みたいになってるな。




エマに「どうどう」って言われる私って一体…。




エマの私への認識は馬なのかな。




えっ、まって。なんか悲しい。




まず人として認識されてないなんて悲しくて死んじゃうよ?私。




そんな感じに脳内で一人喋り倒していると、ノーマンが安心したように言った。




ノーマン「まあ、なんにせよAが元気そうで良かったよ。…じゃあ、始めよっか。」




そこではたと思い出した。




『…そうじゃん。私、鬼ごっこする為に来たんだった。』




そして、ようやく鬼ごっこが始まるのであった。

【完】ってやってみたかったんだよね。ただそれだけです。はい。→←明るい彼女



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紅華 - 面白いです!更新待ってます! (2020年6月15日 19時) (レス) id: 7b082dad3b (このIDを非表示/違反報告)
えのきの里(プロフ) - 外すの忘れちゃってました…わざわざ教えていただきありがとうございます! (2019年3月21日 19時) (レス) id: 5e9c55c38c (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年3月21日 19時) (レス) id: c596c0896b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えのきの里 | 作成日時:2019年3月21日 19時

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