拾壱 ページ12
『どれいって何?』
私は言葉の意味がわからず、男に聞き返す。
「んー・・・人間に飼われてる人間のこと、じゃないかな?」
男の説明を聞いてもいまいちわからない。
『私は飼われてるの?』
私の問に男は少し笑いながら答えた。
「んー?それを聞いたんだけどなー」
男は少し困ったような表情を浮かべ、また少し距離を縮めてくる。
すると突然、刀を持った女の人が私たちの間に割って入った。
「この人たちを食べることは許さないわよ!」
そう言いながら女は、私たちを庇うように刀を構える。
食べる・・・?
私たちを・・・?
・・・どんな味がするんだろ。
なんて考えていると、笑顔を浮かべながら明るい声で答えた。
「人聞き悪いな〜。そこの女の子は食べようとしてないよ?だってその子たぶん人間じゃないもん」
人間じゃ・・・ない。
簡単にわかってしまうほど、私は人間とは違うんだ。
人間じゃないのだとしたら、私は・・・何?
「人間じゃない?この子が鬼だってこと?」
女は男にそう問いかける。
「うん、たぶんね。俺もさっきまで気づかなかったんだけど、気配が普通の人間とは違う。俺たち鬼ともちょっと違うけど、まぁ、鬼の種類は多様だからね」
鬼・・・?
この人は鬼なの?
私も?
鬼って・・・何?
私の頭の中をたくさんの疑問が駆け巡る。
『人間を食べたらどうなるの?』
「もしかして食べたことないの?本当に?」
男が驚いている様子に、私は首を傾げる。
人間を食べるのは当たり前なのだろうか。
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三日月(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます!この応援を力に変えて更新を頑張ろうと思います!これからもよろしくお願いします!! (2020年10月24日 12時) (レス) id: 651eb0afe0 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^ - ^ (2020年10月17日 2時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三日月 | 作成日時:2020年8月14日 20時