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今日は待ちに待った休日なのだが、予定を忘れてしまった。あれ?凄く楽しみだったようたするのだが、なぜだかちっとも思い出せない。
「あれぇ??なんか、何かが頭からすっぽり抜けちゃったような....」
とりあえず出かけるか、と思いたって着替えとメイクを済ませドアを開ける。
すると
そこには幼い男の子が眠っていた。
「.........は!?え、ちょっと待って、親御さんは??なんで1人?ってかそもそもなんで寝てるの!?ちょっとぼく?起きれる?何号室の子〜??え、めっちゃ顔整ってるんだけどこの子将来怖すぎでしょ。」
軽く肩を揺らし、脇に手をあてて持ち上げ、とりあえず壁にもたれかかってもらう。さすがに床に直で寝るのはまずい。衛生上。そしてこの男の子、とんでもなく顔がいい。
「んぅう....兄ちゃん、もう朝?おれまだねむいよ...」
「あ、起きた?」
「....!?だ、だれ!?」
うっつらうっつらする目を擦りながら、起きた男の子は私の呼び掛けに完全に目を覚ましたようだ。おー警戒心MAX!いいねぇ。
だが私は決して怪しいものではない(男の子からすればかなり怪しいだろうが)のでなんとかして誤解をとかなければならない。
「いきなりごめんね、私ここの部屋の人なんだけど、ぼくがここで寝ちゃってたから心配になって起こしたんだ。ぼく、何号室のお部屋かわかる?」
「ここ、おれの家じゃない....ここどこ?おねーさんひとさらいなの?」
ちょっとまて酷い勘違いが加速している気がする。
「ち、ちがうちがう!おねーさん怪しくないよ!お家どこかわかる?送ってあげるから。ね?」
「そういっておれを別の場所に連れていく気なんだ!」
「いや、うんそうだよね。いまのは私が悪い。怪しすぎるわ。ごめんねぼく。でもほんとに怪しい人じゃないんだよ...」
「.....ん。分かった。信じるよ。おねーさん弱そうだもんね」
....すごく釈然としないが、一応誤解は解けたようだ。
「信じてくれてありがとう。ぼく、住所わかる?」
んっとねぇ、と手を顎にあてて思い出している様子。もちもちほっぺたが可愛らしい。
「星屑町だよ!おれ、今日はお父さんと魚釣りするんだ!」
へ?星屑町??どこそこ???
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作者名:アイリス | 作成日時:2022年11月16日 21時