十九話 ページ22
「あ、中原さん！」
振り向くと、そこには敦くんと賢治くんの天使コンビが。
因みに、天使コンビは私が命名した。
だってこの二人可愛いんだもん。
『こんにちは。二人でお出掛けですか？』
「いえ、先程起こった自動車の爆発事件について調べています。」
『へぇ、大変ですね。』
お仕事頑張ってるなぁ。
内容は一寸物騒だけども。
「それで、若し何か知ってる事があれば教えて頂きたいのですが……」
『知ってる事、ねぇ。』
「中原さん、情報屋さんですし、何か御存知かなぁと思いまして。」
情報屋に「さん」を付ける敦くん可愛い。
だが、生憎私はその事については何も知らない。
そんな事があったのかさえも知らなかった。
『御免なさい、その事件については何も知らないんです。』
「そうですか………」
明らかにシュンとする二人を見て、私の中に罪悪感がこみ上げてくる。
何かしてあげられるかな………？
『えっと、一寸待って下さいね！』
私は目を閉じて、深く深呼吸した。
二人はきっと、頭の上に「？」を浮かべている事だろう。
「中原さん？」
『お二人に見せるのは、初めてですかね？』
────────異能力、「沈黙」。
「！」
途端に、私の中に言葉が沢山入ってくる。
野良犬や野良猫の鳴き声、人の話し声、石が転がる音………様々だ。
「…………？」
「よく分からないけど、何かが中原さんに吸い込まれていってるような………？」
『それは「
「言霊？」
普段過ごしていたら、あまり耳にしない言葉。でも、何処かで必ず聞いた事があるだろう。
『簡単に云うと、言葉に内在する霊力の事です。どんな言葉だろうと、何らかの気持ち……つまり霊力が込められているんです。それが、私に吸い寄せられてるんですよ。』
霊だから、見る事は出来なくても何となく感じる事は出来るのだ。
同じ異能力者なら尚更。
『…………多分、ギャング絡みですよ、その事件。それっぽい人に話を聞いてみるのをお勧めします。』
「ギャングっぽい人って………心当たりが無いですよ……」
「僕、ありますよ！」
マジか賢治くん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 767人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桃茶(プロフ) - 詞音さん» ありがとうございます！夜中の3時…！？ちゃんと睡眠も取ってくださいね！w (2018年4月9日 7時) (
レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 面白かったです！ついつい夜中の３時後まで読んでしまいましたw 他のも見ときます！ お疲れ様でした。(´∀`) (2018年4月9日 3時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
桃茶(プロフ) - 御免なさい、三十二話とあとがきが何故か消されていて……形的にはこれで終わりです！閲覧ありがとうございました！ (2018年4月3日 13時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
悠爽 - 終わるんですか！？とても良い作品だったのに！でも作者さんお疲れ様でした。とても素敵な作品で面白かったです！！！ (2018年4月3日 13時) (レス) id: e139e0903a (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - え・・・終わっちゃうの！？・・・・・おもしろかったです！！ (2018年4月3日 12時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
