やめられない理由 ページ3
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戦闘訓練のときのこと。
「大丈夫か？」
『ん？ああ、うん。切り傷だし』
「でも顔だろ？残ったらどうすんだ」
私は、傷を顔に作ってしまった。
まあ爆豪とタイマンしてたら出来てしまった傷で。
ペアだった轟は、心配そうな顔で私の頬に触れた。
『この程度だったら治ると思うよ。だから大丈夫』
こんな怪我で心配してないで行こ、と笑って持ち場へ一緒に歩いていった。
……頬に残る感触。優しくも大きな手。
彼が私にここまで出来るのもお互い小さな頃からいろんな怪我をして、いろんな苦痛を味わったからだ。
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「立て！！！焦凍！！」
「うゔ、ぐっ…」
『しょ、焦凍…』
私の親はヒーローで、小さな頃からエンデヴァーに稽古を頼んでいた。
小さな頃、単純な個性だった私はある程度エンデヴァーの稽古についていく事もできた。
だけど轟の個性は実質二つ持ちだから調節も大変だろうし、個性の扱いが何よりも苦手そうだった。
「お前もAを見習え焦凍！！！」
『わ、私の個性は単純だけど…焦凍の個性は…』
「黙れ！今は焦凍が先だ、お前はもう帰れ」
『でっ、でも……』
人でも殺したような、ナイフみたいな視線。
その蒼い瞳と紅い炎の圧に、私はいつだって負けた。
『…稽古……ありがとう…ございました』
いかないで、と泣きそうになるくらい痛くて哀しい視線が次に、背中に刺さる。……焦凍だ。
悲鳴にも近い声には、私は手を差し出せなかった。
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cihharu(プロフ) - めっちゃ気に入りました。頑張ってください (2019年11月18日 19時) (
レス) id: 7366d042a7 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 好きです！これからも頑張ってください。応援しています(*^^*) (2019年11月18日 7時) (レス) id: 41f761b8e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：環 | 作成日時：2019年11月17日 22時
