彼女に音は無い。

世の中は理不尽だ ページ4

世の中は理不尽だ。
と、誰もが思ったことがある言葉。私もその中の1人。
少し人と違う私は、特別扱いをうけていた。
最初は優しく私の側にいてくれた。
だがしだいに人が少なくなり、1人になった。
周りと同じだけ優しく接したはずだっだ。
そして貴方もいつか離れるのだろう、、、


[どうでした?下手ですよね]


女は悲しそうに下をむく。
近くにいるはずか、女は遠くにいる感じがする。
そんな女を見ていてもたってもいられなくなる。


[そんな分けない!素敵だった]


そう書くと女は、一度寂しく微笑むとスマホ打つ。


[言葉では皆そう書くものです]


まただ。また女が遠くにいる感じがする。


[本当だ!この絵から分からないが、音を感じたんだ]


その言葉を見て女は、少し驚いている。それはどこか嬉しそうだった。


[それは、初めて言われました]


やった。
女が離れている感じがしない。


[また絵を描いたら、見せてくれ]


[いいですよ]


嬉しそうだ。
そんな女の顔がとてもすきだ。


[女は嬉しそうなときの顔が一番可愛いぞ]


そう書く。
女は一度顔を赤くすると、今までで一番の顔をする。
その時、私に新しい感情が生まれた。
　"初めまして。恋"



あぁ世の中はなんて理不尽なんだ。
私にこんな素敵な気持ちにさせて。
また周りと同じように離れるとき、とても悲しくなるのに。
嬉しそうなときの顔が一番可愛い。
なら、貴方が離れるまでこの顔でいこう。

音のないこの世界。私は貴方に夢中になる。
そして初めてこんなに悔しい思いをしたことはないだって、
これじゃあ、貴方の音が聞こえない。

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