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それから大きく口を開いて声を掛けてきた。

「井戸崎選手!サインお願いします!」
 『まだうまく書けないいけどいい?』
「はい!」

 俺は色紙とペンを貸してもらい、サインを書いた。う〜ん・・・まだ歪んじゃってるかも。俺は書き直してあげたい気分だったけど、男の子がソワソワしながら待っていた。俺は申し訳なく思いながら差し出した。男の子は受け取ると一層目を輝かせて、お礼を言ってから親御さんの所に駆け戻って行った。あの子、健気でいい子だったなぁ。その後は他の人にもファンサービスをした。少し経って練習に向かう時間が近づいてきた為、俺は断りを入れて他の選手達とその場を後にした。

−数分後−
俺はトレーナーさんの車に乗せて貰って、練習するために球場に着いた。周りには選手を待ち構えてたファンの人達が沢山いる。所々から俺の名前を呼ぶ人がいるから、俺は手を振った。すると、黄色い歓声が飛び交った。熱狂的な人もいるなぁ。俺はそう思いながら球場内に入った。ロッカールームに入ると何人か先に来ていた。挨拶をしながら自分のロッカーに向かう。すると石原さんが声を掛けてきた。どうやらロッカーの位置が変わって、石原さんの隣になった様だ。荷物を置いて着替えに入っていると、石原さんが口を開いた。

石「A、今日誰かに変な事されたか?」
『いや何も無いですけど。どうかしました?』
石「いや、気にしなくていい(こいつが鈍感で良かった)」

 石原さんはそう言ってさっきまでの作業に戻った。何だったんだろさっきの質問、変な感じだなぁ。俺は疑問を抱きながら着替えた。着替え終わって一足先にグラウンドに向かおうとしたら、後ろから呼び止められた。振り返ってみると、俺に歩んできている田中さんがいた。田中さんは俺に近づくと頭に手を置いて、撫でながら口を開いた。

田「一緒にグラウンド行かない?」
 『いいですけど、なんで頭を撫でるんですか?』
田「ん〜?なんか井戸崎君の頭を撫でるのが好きだからかな」
 『田中さん変な事言いますねぇ』
田「そうかな?後、田中さんじゃなくて広輔でいいよ」
 『はい、たなk・・・広輔さん』
田「・・・///」

 俺がそう呼ぶと、広輔さんは顔を赤くした。え、ちょ、何があった!?急に熱になった!?俺は心配で声を掛けると、なんでもないって言って顔を手で覆い隠した。いや、こっちは心配なんですよ。俺がまた声を掛けようとしたら、誰かに名前を呼ばれた。俺は声のした方を見た。

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にゃあ - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベル@憂鬱(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!すぐに直させてもらいます (2018年10月29日 16時) (レス) id: 2e250b02bd (このIDを非表示/違反報告)
裕也 - 坂本さんとタナキクマルは同世代ではなかったと思います。坂本さんの方が1つ上です。 (2018年10月29日 12時) (レス) id: a69be8dfc5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベル@憂鬱 x他2人 | 作成日時:2018年6月25日 15時

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