12 ページ13
人が集まってくる中には、サインや写真を求めてくる人がたくさん出始めた。俺まだ対処する方法分かんないんだけど。そんな事を考えてると、菊池さんが俺の腕を引っ張って人波の中を掻い潜って行った。そして、端の方の席に座らされた。やっぱ慣れてるのかなこういうのって。すると、菊池さんが声を掛けてきた。
菊「A、なんか適当なもん持ってくるけどいい？」
『あ、はい。ありがとうございます』
そう言って菊池さんは早足で歩いて行った。ここで待っているのも暇だし、俺は大きな窓の外を見た。海と街が一望出来て、この街の朝がとてもきれいだと思った。少しの間外を見ている事に浸っていると、聞き覚えのある声が俺の名前を読んだ。その声の方を見ると、料理を盛りつけた皿を二つ持っている菊池さんがいた。
菊「そんな外見てどうしたんだよ？」
『ちょっと朝の街ってこんな感じなのかなぁ〜って、思って』
菊「ふ〜ん、お前ってそういう所があるんだな」
『どういう事ですか？』
菊「いや、なんでもねぇよ」
菊池さんはそう言いながら席に着いて料理を食べ始めた。俺もいただきます、と言って料理を食べ始めた。案外、菊池さんとご飯を一緒に食べるのは楽しい。沢山話したり、話しかけてくれたりと飽きない様にしてくれてる。やっぱそういう所が菊池さんの人気な所なんだろうなぁ。チーム皆さんにも気さくに接せれるし、面白い。菊池さんのいい所を考えてると、遠くから足音が近づいてきた。一体何だろう？そう思って音のした方を見た。その先には、慌てた顔をして駆け寄ってくる誠也さんと野間さんがいた。え、なになに！？二人は俺と菊池さんが座っている席の近くに来て、声を掛けてきた。
誠「ちょ、菊池さん何してんすか！？」
菊「何って、Aと朝飯食ってるだけだけど」
野間「道理でAを呼びに行ってもいないと思いました！菊池さんだけずるいです！」
菊「遅く来たお前らが悪いｗｗ」
誠/野間「「ひっでー！！」」
そんな三人の言い争いを俺は少しだけ呆れながら見ていた。てか、ここ一般の人もいるんだからわきまえた方がいい気がするんだけど。そんな事を考えてると、他の選手も入って来た。もうそんなこんなで食堂は大騒ぎ。ファンの人達が選手の周りに集まり始めた。その中にも俺が入っている訳で。てか俺の所に集まる人多くね？そんな中で俺にサインを求めてきた男の子がいた。カープの帽子を被ってる。男の子は目を輝かせて色紙とペンを出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃあ - 続きが気になります。更新頑張ってください。 (2019年12月1日 14時) (
レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
ベル＠憂鬱(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！すぐに直させてもらいます (2018年10月29日 16時) (レス) id: 2e250b02bd (このIDを非表示/違反報告)
裕也 - 坂本さんとタナキクマルは同世代ではなかったと思います。坂本さんの方が1つ上です。 (2018年10月29日 12時) (レス) id: a69be8dfc5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ベル＠憂鬱 x他2人 | 作成日時：2018年6月25日 15時
