残念ながら凡人でした 【銀魂】【沖田総悟】

弐漆 見廻りのお供 ページ28

あれから、帰る途中も泣いていた理由については聞かれなかった。きっと気を使ってくれてるんだと思う。いつものように冗談をかましてくるから、悲しさなんてなくなった。ありがとう、沖田さん


屯所に戻ると、沖田さんは休む暇もなくすぐに隊服に着替えていた。
もちろんのことだけど、誠心誠意謝りました！




「そうだ、一緒に来るか？お前ィ俺と出かけたりしてェんだろィ。見廻りだけだから」


いつもと同じ少しＳっ気のある笑顔


「行きたいです！！」


まだ帰ったばかりの屯所をもう一度出た。
なんか近藤さんが何か言いかけてたような…
まぁいっか！









「ねぇ、見て真選組の沖田隊長よ！」

「わぁ…初めて見た！超かっこいい」


真選組は少々目立つ。真っ黒い隊服に、中々のイケメンの品揃え。仕事柄時々テレビに出たりしてるし……そりゃあ、現代でも歴史上の新撰組は人気あるんだから当たり前だよね。
だから、真選組の女中になりたい人はわりといるらしい。GMS 48 始めればいいのに。Gがゴリラ 、Mがマヨ、SはSの頭文字。良くね？



「総悟さん人気ですね」

「うるせェだけでィ」


相変わらず私、冷たくあしらわれております！！
沖田さんはお団子屋さんに入っていく
沖田さんをポケモンにしたら、4つの技のうち３つはサボるだなぁきっと


「お姉さん団子二つ」

「やだねー！！お姉さんだなんて。一本おまけしちゃうわ！」




「一本やるよ」

「えっ…駄目です！私、お金ないですから」

「だからやるって。金ならいつか100倍にして請求してやっから。だから、食え」

「それ、詐欺ですよ………けど、ありがとうございますね」









「土方の奴、あんぱんにマヨかけて食ってやがったんでィ」

「ははっ！！土方さん味覚おかしいですよ絶対」


いつもの笑顔。そしていつかは失う笑顔。
さっき、いついなくなるか分からないと言われた。
そんなことァ分かってんだよ…ずっと一緒に、なんて…叶わない願いだって。
本当の俺を知れば、きっと離れていくことも。
いくつもの命を奪ったこの腕、呪われたかのように赤いこの目、汚れちまった自分。
初めて人を殺めた日のことは忘れることが出来ず、俺を縛る。

地獄にいるかのような響いた悲鳴。血に染まる自分を初めて怖いと感じた。
しばらくは夢にまで見た。命を奪う、命を危険に晒す仕事だとは分かっていた。が、俺だって心を持ったれっきとした人間。
それでも……俺を信じてくれた近藤さんについていきたかった。

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