拾参 本来の姿 ページ14
「春村さん安心してくださいね!ぱっちり警護するっす!!沖田隊長に脅迫されたっす!」
「あら…ごめんなさいね佐藤さん。
そんな子に育てた覚えはないんだけど……」
「沖田隊長もそんな覚えはないと思うっす!!」
「……………」
「……………」
そうだ……私も…
「竹刀を一つ貸してくれますか?」
「え、あぁ……はい。………どうぞ!」
武器があれば、何かあった時も役に立つだろう。
そういえば……私が、泣きに泣いたあの話は…どうなってるのかな…
それとなく聞いてみようかな…
「沖田さんにはお姉さんがいると聞いたのですが…本当なんですか?」
「あぁ……一カ月前程に亡くなられたらしくて。親代わりだったお姉さんを亡くしても沖田隊長は泣かないっす…強いっすよ……」
沖田さん…本当は辛いはずだよね…
自分の辛さや悲しさを1人で抱え込んじゃうんだきっと。あんな強気な態度だけど、無理してるんじゃないかな…でも、だからって周りから慰めてほしいなんて人じゃないのは分かってる。
だからこそ余計、負担になるんだ。
「私、沖田さんのこと前から憧れてたんです。強くて、時に優しさを見せるそんな姿に。
でも…だんだんと気付いたんです。強いからこその負担や、本来の沖田さんを」
隙のなさそうな彼だけど、ちゃんと童心だって甘えたい気持ちだってある。
「僕は…ただ隊員として、沖田隊長に声をかける事しか出来ないっす…やるせないっす…」
「ただ側にいてあげたらいいと思う。仲間がいるって本当に素敵なことだと思うから」
「姉御!!一生ついて行きやす!!!」
「近藤さんについて行ってね!」
「姉御………あんまりっす…」
近藤さんもちゃんと考えて指示していた。聞いた話によれば、1から8番隊までは主に戦闘能力が高いみたいで何かあった時の為に、こっちに8番隊を置いたんだ。ってことは…沖田さんは1番隊隊長。故に危険な任務が多いってこと……?それに、近藤さんも、土方さんもみんなも。命をかけて守っているんだ…なら…私は命をかけてでも、そんな人達を守りたい。
「佐藤さん。暇な時でもいいから、私に剣術を教えてくれない?」
「おぉ!!姉御、護身術っすか?それなら…うわっおい!お前ら押すなっす!!」
「俺も!春村さんにお礼したいから」
「飯で、マヨネーズ単品で出されたことあるんだぜ?狂ってるよ副長。てなわけで自分も」
「みんな、同じ気持ちっす!大姉御!!」
ん……?大アナゴ?
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千の歌を歌う人(プロフ) - コロさん» 有難きお言葉です!!すごく嬉しいです!頑張ります!! (2019年7月30日 0時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
コロ - おもしろいです!!更新忙しいかもしれないけど頑張って下さいね!! (2019年7月29日 22時) (レス) id: 21d6130453 (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - サラダ油さん» ぱっちゃんはですね、主人公が付けたあだ名です!主人公は色んなあだ名を人に付けるもので…見てくれて、物凄く嬉しい限りです!!頑張ります! (2019年7月29日 20時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油 - 新八は「ぱっちゃん」じゃなくて「ぱっつぁん」と呼ばれてますよ。面白いのでこれからも頑張って下さい! (2019年7月29日 18時) (レス) id: 3eb4c4dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれの | 作成日時:2019年7月24日 22時