. 燈火 2 (ページ2)

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「どしたのっ、光……」

「だってっ…だって！！！」

俺のズボンを脱がして、其処を扱いている
目は大粒の涙を浮かべて、何故だか必死に
だがそんなことされたって快感より不安が勝ってしまう

「いつ、子供…出来るかな？」

「……っ、」

「いつ…俺達の元に来るのかなっ…」

たった一度…、されど一度
ハジメテで妊娠する確率なんて、それほど高くはないだろう
でも、彼にとって一度の失敗が、次もそうさせるんじゃないかとどんどんとネガティブな方向に流れているようだった

「光！！」

「焦らなくていい…俺達のペースで、ゆっくりでいい…から、」

いつか、自ずと結果は付いてくる
これまでふたりでなんだって分かち合ってきた
嬉しいことも悔しいことも、苦い経験だってふたりで支えあって乗り越えてきた

な？と彼の事を優しく抱きしめて宥めると、子供のようにワンワンと泣く始末
彼は彼なりに、自分に否があるのではないか、自分のせいなのではないかと思い悩んでいたんだろう

「…薮っ、ごめっ、なさい…っ」

「光、…好きだよ」

「俺もっ、、…」

俺の肩を濡らしていく彼の瞳から溢れ落ちるもの
彼が俺に身を委ねる姿を見て嬉しくなる
…彼が、こんなに俺に弱い姿を見せてくれるようになったんだなあ…と

〜〜〜

「熱あんだろ？」

「無いって……」

「おでこ」

「やだ」

最近はそれほど酷くないが、昔は病気がちだった
流行の病気にはすぐに感染するし、病院に行くとその病気を貰ってくるような人だった

まだ俺達がJr.の頃、誰にでも分かる程の酷い熱を出した日があった
それでも彼は知らぬ顔をして、収録を強行突破で進めてプロ根性を見せ付けた

その収録後、突然意識を失って救急搬送された

そんな状況に至るまでだったのにも関わらず、俺の問いにはずっと、何もない、嫌だと駄々を捏ねた

搬送後行った検査で少し重い風邪と言う診断を受け、点滴をしてどんどん回復していったのだが…

その後、スタッフさんやマネージャーなどにはこっ酷く叱られていた

だが俺が病室に行っても、何も無いかのように平然と大丈夫だよ、ごめんねと強がりと謝罪ばかりだった

でも彼は度々体調を崩していたが、大丈夫、いつもの事だとぎこちなく笑って頷いていた

彼は大人にも、勿論俺にも、甘えることも無く、ただただ不都合な事は隠して…ひとりで抱えて生きていた

〜〜〜

「…でもさ」