今日:13 hit、昨日:9 hit、合計:30,709 hit
小｜中｜大
カーネーションと君 ページ26
13
「カーネーション、一つ」
微笑みながら彼が声を掛けた
年は俺と同じくらいだと思う
学ランをこの年では珍しくきっかりと着ていて
黒い鞄を手にしている
この時期は母の日が重なり忙しい時期で、自宅に隣接している祖母の花屋で母と手伝いをさせられる
強豪で人気の高いサッカー部に入ったというのに…
だがこの時間、俺が学校から帰ってきて約一時間の間は母が仕事場から帰っていないこともあり、今、この店には俺一人である
「こちらです」
こぢんまりとしたこの店は、この時期はカーネーションでいっぱいになる
種類は豊富で、定番の赤や黄色、綺麗な白まで取り揃えている
「あ、じゃあこれで」
幸せそうに一輪、白いカーネーションを手にして、なぜだか自然光に透かした
「はい300円です」
「はい、ありがとうございます」
「ありがとうございました」
嬉しそうにかつ大切そうに、一輪だけ持って、彼はその場をあとにした
彼のことが、少しだけ、…気になった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 88人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みんな x他4人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=b546023d50dc6f80547173875caefb43...
作成日時：2019年11月29日 18時
