~ C a r n a t i o n . ~ (ページ15)

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yb side

ご飯も美味しい美味しいと言ってくれて、どう見ても2人分じゃなかった量だったけど全部食べてくれて。

そんな、日常の一瞬を切り取っても、大好きだなぁと実感する。

そして光せんせーがお風呂に入っている今、思い出す。

｢あ……まだプレゼント渡してない……｣

伊野尾や他のやつらにも相談して、悩んで悩んで決めたもの。

そりゃ、せんせーからのプレゼントに比べたらしょぼいけどさ、俺の愛がいっぱい詰まってるから……なんて、せんせーには言えないけど。

どうやって渡そう、子供は嫌だって言われたらどうしよう、なんて説明しよう……

もんもん考えてたらせんせーがお風呂から上がってきてしまった。

光｢ん？薮、どうしたの？｣

｢あ、せんせ。……こ、これっ！｣

意を決してプレゼントを渡すけど、まず喜んで貰えるのか……

先生がくれたものには遠く及ばないけど、俺だって結構頑張ったんだよ？サッカー雑誌、5ヶ月我慢。

光｢キーケース？ふふ、可愛い。｣

そう、キーケース。

黄色と青の革素材で、使っていけば行くほど味が出るから、長いこと使ってくれるかなって。

でも、キーケースだけじゃない。

光｢へ、これ……鍵、？

薮ん家の鍵じゃん…………！！！｣

喜んでくれてる、と受け取っていいんだよね、？

光｢えっ！？これ、俺が貰っていいの！？｣

｢うん。｣

光だからだよ、なんて……光が好きだから、なんて……言えないけど伝わっているといいなって思う。

光｢あ、じゃあこれ、薮に。｣

そう言ってカバンの中から取り出したのは、先生の家の鍵。

｢へっ、いいの……？｣

光｢うん、もちろん。｣

｢ありがとう……大事にする！｣

結局、光はずるい。なんか、ずっとかっこいいんだもんね。