~ C a r n a t i o n . ~ (ページ2)

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「やぶ？」

走ってきたのか、息を切らしているやぶがそこにいた。

「なんで、今日知念と、」

「うん、でも、ひかるのことが気になってさ、」

「な、なんで、別に何も用ないのに、大丈夫だって、言ったじゃん！」

嬉しい気持ちとは反対にそんな言葉がどんどん出てくる。

するとやぶは、ふわって俺を抱きしめて、

「じゃあ言い方変える。、、おれがひかるに会いたかった。」

「やぶ....」

そんなことを言われるなんて思ってなくて、嬉しくて、思わず俺もやぶの背中に手を回そうとしたけど、

「や、やぶ、ここ、外！」

「あ、ごめんごめん笑」

でも、もう少し、一緒にいたいな。

そう思っていると、やぶはわかってくれたのか、

「ひかるの家行っていい？」

「う、うん、あ、でも、片付けてないからな！文句は聞かないぞ！」

来て欲しいって思っちゃったのは、ほんと。

やぶがいつ来てもいいように、毎日掃除してるのは、内緒笑

..

「お邪魔します」

「ん、」

やぶが俺の家に入って、そういう。

本当は、、本当は、《ただいま》って言って欲しい。

「ひかる」

「やぶ？」

家に入ると後ろから抱きしめられた。

嬉しいけど、でも、なんか...

「やぶ、寒いからさ、リビング行こう？」

「あ、うん。」

寂しかった。もっと、かまって欲しい。

なんて、言えない。

リビングに入り、暖房をつける。

「ソファーに座ってて、」

「俺もなんか、手伝う.....」

「なにもしなくていい。」

ほんとうは一緒に料理だってしたい。

でも、やぶは料理が苦手だし、不器用だから...

..

やぶはきっと知念と食べてきたんだろうし、自分だけのご飯だけ作って、机に持っていくと、

「あれ、俺のは？」

なんて聞いてくる。

「え、知念と食べてきたんじゃ...」

「いや、食べに行く前に知念に言われて....」

食べてきてないんだ...

「あ、でも、自分だけのしか、作ってない....今から作るね。」

そう言って、台所に戻ろうとすると、

「ひかる、いい。」

「え、あ、の、」

腕を掴まれていいと言われる。

自分だけ作っちゃって、確認もせずにいたから、きっと、もう呆れちゃったんだ...