俺とこーた (ページ8)

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あの一件から、数日経った

家の中でバタバタしてるちび薮は相変わらず元気で、俺のエネルギーを根こそぎちび薮に奪われている

だが未だにミッションは課せられていない、ラッキー…

「光！その2、薮とオフの日に遊びに行くべしっ！」

こんないいタイミングに、…

折角今日は久しぶりのオフなのに、損した気分だ

「嫌だ」

「な、なんで…！」

「まずあいつ今舞台前だから暇な日ないと思うけど」

「えぇ！そんなの聞いてない〜！」

「俺も舞台決まったから明日から稽古あるし」

「でも光、今日休みじゃん！」

「は？」

「ほら！」

薮宏太と書かれた画面が映る

…あれ？ぇ、あ、

「はぁ？！アホかお前！！」

『もしもし、光？』

「い、ゃうん、…」

『どした？なんかあった？』

「なんかねぇと電話しちゃいけねぇのかよ」

『いや〜、光から電話なんて珍しいなあ、って』

「別に何もない…」

と言うと、ちび薮がバシバシと俺の手足を叩く

「……ふっざけんな、」

『なんか言った？』

「いや、あのさ…？

次の薮の休みって…いつ？」

『ん〜、舞台終わったらになっちゃうかも…

…あ、明日撮影だし、その時でもいいか？』

「あ、うん、ごめんね？」

『どしたの？』

「いや、っも、もうすぐ大ちゃんと山田の誕生日だから、…

でも俺いいの選べなくて…薮に付き合って欲しいなぁって思っただけ！」

『そっか、…また明日喋ろっか？

…あ、そろそろ休憩終わっちゃう』

「あ、稽古中だった？」

『いいんだよ、別に…じゃあ』

「うん、頑張ってね！」

『うん、光も明日からだろ？頑張れよ』

「うん！バイバイ！」

『バイバイ』

電話を切って、ふぅ、と大きな溜息を付く

「まじ何やってんだよ！！！」

「それにしては嬉しそうだけど？」

「…っ、黙れ……」

ちび薮はエヘンと鼻を高くする

…コイツも気づいているのだろう

アイツが小さく「可愛い…」と呟いたの

こっちまで聞こえてるっつーの